研究課題/領域番号 |
17360371
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化工物性・移動操作・単位操作
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
塚田 隆夫 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (10171969)
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研究分担者 |
阿尻 雅文 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (60182995)
今石 宣之 九州大学, 先導物質化学研究所, 教授 (60034394)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
15,100千円 (直接経費: 15,100千円)
2006年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2005年度: 11,800千円 (直接経費: 11,800千円)
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キーワード | ナノ粒子 / 高分子 / コンポジット薄膜 / 塗布欠陥 / 精密解析 / コンポジツト薄膜 |
研究概要 |
ナノ粒子を分散した高分子薄膜の塗布欠陥過程、すなわちdewetting過程を正確に把握し、さらに欠陥制御法を確立することを最終目標として、本年度は以下の点について検討した。 ODT(octadecyltrietoxysilane)により撥水処理をした石英ガラス基板上にスピンコーティングによりポリスチレン(PS)薄膜を作成し、PS薄膜の加熱時に発生するdewetting現象に及ぼすナノ粒子添加の影響を実験的に検討した。使用したナノ粒子は、超臨界水熱合成法により作製したデカン酸で表面修飾された酸化セリウム(CeO_2)ナノ粒子で、4〜6nmのキューブ状の粒子であり、有機溶媒に対して完全に分散する。また、PS薄膜の厚さは20〜30nmである。dewetting過程、すなわちPS薄膜表面形状変化は、位相シフト干渉顕微鏡、レーザー顕微鏡、原子間力顕微鏡にて観察した。結果として、加熱時間の経過に伴い、PS薄膜各所にdewettingによる孔が形成され、これが成長・合体し、最終的にPS滴がガラス基板上に付着・分散した状態へと変化した。ナノ粒子無添加時の初期過程の観察が不十分であったことから定量的な比較、議論を行うことはできなかったが、今回の実験ではナノ粒子の添加によってdewettingの進行が促進されること、及び最終的な付着滴が小さくなることがわかった。 ナノ粒子の添加によるdewetting過程の促進の原因は、ナノ粒子がdewettngの核と成ることも予想されるが、別の視点としてみかけのHamaker定数の変化を考え、潤滑理論に基づくdewetting現象の数値シミュレーションを行うことにより、実験結果におけるdewetting過程に及ぼすナノ粒子の添加の影響の検討も試みた。
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