配分額 *注記 |
15,420千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 1,020千円)
2007年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2006年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2005年度: 7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
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研究概要 |
本研究では,将来の航空機CFRP構造の信頼性・安全性の一層の向上を図るため,ひずみセンサを構造内に組み込んだ知的複合材構造について,運航中に衝撃荷重を自動的・実時間でモニターし,その衝撃荷重情報からCFRP構造の損傷状態を実時間で予測する評価技術を確立することを目的としている.本研究で得られた主要な成果は以下の通りである. 1. 解析モデルを必要としない実験的衝撃荷重同定法を構築し,この関係を用いて衝撃荷重位置・履歴の同定を行った.特に,インパルスハンマ打撃による伝達関数作成法を完成させ,この伝達関数を用いて衝撃荷重同定を行った.本手法をCFRP補強パネル,および,落錘衝撃下のCFRP積層板に適用して,高精度の衝撃荷重位置・履歴同定が可能であることを明らかにした. 2. SACMA法に基づく落錘衝撃試験を行い,衝撃エネルギと最大荷重の関係,衝撃エネルギと損傷の関係を実験的に求め,解析結果とよく一致することを示した.また、超音波探傷による層間はく離の実験値と有限要素法による解析値とを比較し、はく離の大きさ・はく離形状ともよく一致する結果が得られた。 3. 実験的衝撃荷重同定により得られた荷重履歴より衝撃損傷の有無を容易に判定できることを示した。また、衝撃荷重同定による最大衝撃荷重の情報より,積層板内に発生する層間はく離の大きさ,および,横き裂の発生領域を実時間で予測できる手法を確立した。
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