配分額 *注記 |
6,130千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 330千円)
2007年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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研究概要 |
本研究において対象としているパラシュート傘体そのものは「布」で作成されているためかなりの柔軟性を有するので,主として傘体内外の圧力差により,瞬時にその形状が決定され,その「柔らかさ」故の「流体・構造物連成振動」は,取り扱いにかなりの困難がある.より簡単な解析を行うため,近似的に,例え,パラシュートを変形しない剛体物体と仮定したとしても,物体と後流との間に極度に強い非線形性が出現する.パラシュートと流れ場との連成問題の解明を目的とし,後流特に物体近傍での流れの変動に焦点を絞った数値シミュレーションおよび可視化実験を実施し,パラシュートの動的挙動の解明に焦点を絞っている. 最初に,柔軟性の取り扱いにかなりの困難があるので,第一次近似として,パラシュートを変形しない凹状の物体と仮定した解析を行った.パラシュートは流れとの干渉により振り子のような振動運動を呈するが,これらの運動は加速度運動なので当然のことながら,「仮想質量」の効果を無視できないと思われるので,「仮想質量」の物体運動に対する効果を正確に見積もることを目的に振動物体の解析も行った. パラシュートの開傘過程の2次元数値シミュレーションを行い,パラシュート収納時から開傘までを高精度にシミュレートし,開傘時の衝撃力の発生等実験で大まかに指摘されていることを精度良く捉えることに成功している.次に,仮想質量効果,可撓壁モデルについて論じ,実計算に適用した.実験結果とともにその振動パターンの分類を行い,パラシュートまわりの流れ場構造の詳細を明らかにした.さらに,今後明らかにすべき課題を示し,この手法の他分野への適用性についても大いに期待できることを示した.
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