研究課題/領域番号 |
17360426
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
船舶海洋工学
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研究機関 | 独立行政法人海上技術安全研究所 |
研究代表者 |
村上 健児 独立行政法人海上技術安全研究所, 構造・材料部門, グループ長 (60112067)
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研究分担者 |
千田 哲也 独立行政法人 海上技術安全研究所, エネルギー環境評価部門, 部門長 (80344240)
植松 進 独立行政法人 海上技術安全研究所, 構造・材料部門, 上席研究員 (10344235)
高橋 千織 独立行政法人 海上技術安全研究所, エネルギー環境評価部門, グループ長 (40399530)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
15,780千円 (直接経費: 15,300千円、間接経費: 480千円)
2007年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2006年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
2005年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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キーワード | 防食 / 防汚 / アルミニウム-銅溶射皮膜 / アルミニウム-亜鉛溶射皮膜 / 鋼基材 / 生物付着 / 腐食生成物 / 下地溶射 / 溶射コーティング / アルミニウムー銅 / アルミニウムー亜鉛 / 海中浸漬 / 断面分析 / アルミニウム-鋼合金 / 急速凝固 / 構造 / 密着性 / 電気化学的特性 / アルミニウム / 銅 / 強制固溶体 / 微細構造 |
研究概要 |
防食と防汚効果を持つ溶射皮膜を開発することを目的に、鋼基材上にアルミニウム-銅合金皮膜、アルミニウム-銅ブレンド皮膜、アルミニウム-亜鉛ブレンド皮膜及び亜鉛皮膜を溶射して、最長5ケ月間海中に浸漬した。一部の皮膜にはアルミニウムを下地溶射した。海中から回収した皮膜のマクロ観察の結果、アルミニウム-銅合金皮膜あるいはアルミニウム-銅ブレンド皮膜では、銅含有量が低い場合(合金皮膜では20mass%、ブレド皮膜では20及び40mass%)にはフジツボが付着し、銅含有量が高い場合には鋼基材が腐食した。亜鉛含有量が20,50及び80mass%のアルミニウム-亜鉛ブレンド皮膜及び亜鉛皮膜には、亜鉛含有量の低い一部の皮膜を除くと、フジツボの付着や鋼基材の腐食は見られない。アルミニウム-銅合金皮膜以外の皮膜には、皮膜自体に白色腐食生成物が生じ、その生成は下地溶射を施すと促進される。結論として、本研究の範囲では、下地溶射のない亜鉛含有量が50mass%以上のアルミニウム-亜鉛ブレンド皮膜及び亜鉛皮膜は、鋼基材の防食と防汚効果を持つとともに皮膜自体も腐食しにくい。回収した皮膜を解析したところ、下地溶射をした皮膜では、白色腐食生成物は皮膜と鋼基材界面付近あるいは皮膜と下地溶射層界面付近から生じ、皮膜を基材から持ち上げる。白色腐食生成物は皮膜上面にも盛り上がっている。下地溶射のない亜鉛皮膜では、白色腐食生成物は皮膜表面に盛り上がって生じ、その下方の皮膜表面付近には空洞が形成されて、内部には棒状あるいは針状の腐食生成物が見られる。
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