研究課題
基盤研究(B)
本研究は、研究調査航海を実施、新たな熱水鉱床発見をめざした探査を実施しながら、熱水鉱床生成機構解明の研究を進めるとともに、探査手法の開発を行うことを目的としたものである。研究フィールドは、中央海嶺型の熱水鉱床研究の対象として中央インド洋海嶺、島弧型熱水鉱床研究の対象として伊豆・小笠原弧明神礁海域を選んだ。研究期間内に、中央インド洋海嶺において1航海(首席研究員:玉木)、明神礁海域において4航海(首席研究員:玉木・飯笹・浦)を実施した。このうち3航海において、研究分担者の浦が開発したAUV(自走式深海探査艇)を使用し、中央インド洋海嶺において2地点、明神礁海域において1地点の新たな熱水噴出域を発見し、AUVが熱水噴出域探査に極めて有効であることを証明した。使用したAUVには、リアルタイム海水化学分析装置、精密地形探査装置、深海三成分磁力計が搭載されており、このうちリアルタイム海水化学分析装置、精密地形探査装置が熱水噴出域発見探査に極めて有効であることが明らかになった。本研究成果に基づき、平成21年度補正予算において熱水鉱床探査を目指した新型AUVの建造費が実現している。伊豆・小笠原弧明神礁海域で実施した4航海により、同海域の精密海底地形図が完成した。これにより同海域に新たに2つのカルデラを発見するとともに、同海域の島弧リフト(断裂帯)の詳細な構造と火山、断層分布の関連を明らかにした。明らかになった同地域の構造と、多くの黒鉱鉱床を胚胎する秋田県北麓リフトとの比較研究、海域内地殻内地震分布解析を行い、同海域に複数の熱水鉱床賦存可能域を特定することに成功した。特定した地域については、本研究に引き続き平成20年度より開始した科学研究費基盤A「中央海嶺および島弧火山系海底熱水鉱床の生成機構と探査手法に関する研究」により探査航海を実施する計画である。
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