配分額 *注記 |
15,710千円 (直接経費: 15,200千円、間接経費: 510千円)
2007年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2006年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
2005年度: 7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
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研究概要 |
RFPはベータ値の高いコンパクトな核融合炉心プラズマとなる可能性がある.電流分布制御によりトカマクと同程度の閉じ込めが達成され,定常運転のシナリオ確立が望まれている.PFRのアスペクト比を2に下げると新古典粘性の効果による自発電流割合が増大する可能性が示され,その実験的検証が重要課題となってきた.一方,低アスペクト比RFPでは安全係数分布が中央付近で平坦になり,周辺部ではシアーが増大するためMHD不安定性の挙動も変化する.本研究ではアスペクト比2のRFP装置"RELAX"を建設し,MHDモードダイナミクスの特性を調べて,(1)多数の不安定モードが混在するマルチヘリシティー状態と準単一ヘリシティー(QSH)状態への分岐が放電電流および電流増加率に依存して発生すること,(2)自己反転モードで大規模な磁場分布の変動を見出し,これが"オーミックヘリカル状態(OHS)"と同じ特徴をもつこと,を明らかにした。OHSは立体磁気軸配位であり,QSHと同様に磁気面が修復される可能性が高く,重要な研究対象である.日米協力の援助も得て低アスペクト比RFP用平衡再構成コード"RELAXFit"を開発し,RELAXのRFP配位における新古典効果を調べて,(1)現在のRELAXプラズマの自発電流割合が5%以下,(2)密度を4×10^<19>m^<-3>,電子温度を300eVまでパラメータを改善できれば,圧力分布制御により自発電流割合が25%程度まで増加すること,を明らかにした.中心共鳴(m=1/n=4)テアリングモードと同じヘリシティーの外部定常ヘリカル摂動磁場を印加するためにヘリカルコイルを設置して,RELAXで実現されている自発的QSH時の磁気島幅と同程度の摂動磁気島を印加する実験を進めており,外部摂動磁場による磁気カオス修復の研究が可能になるものと考えている.本研究を通して,先進的概念としての低アスペクト比RFP配位の総合的な研究の基盤が整った.
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