配分額 *注記 |
10,440千円 (直接経費: 9,900千円、間接経費: 540千円)
2007年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2006年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2005年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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研究概要 |
レーザアブレーションにより発生するCaイオンを線形四重極型のイオントラップにより捕獲し,基底状態4^2S_<1/2>から励起状態4^2P_<1/2>への遷移に共鴫する波長397mmとリポンプのための866nmのレーザ光を照射することによりレーザ冷却を行った.さらに3波長(397,866,850nm)のレーザ光を用いて量子跳躍実験を行うことで,蛍光を通して単一カルシウムイオンの観測に成功した。これを利用して捕獲イオン数を明らかにするとともに,真空度とバックグランドガスとの衝突によるイオン捕獲寿命との関係を明らかにした.さらにトラップ電極に印加するrf電圧振幅およびDC電圧を調整することにより任意の同位体のみをトラップし,それを光学的な手法により確認することに成功した. この結果から,トラップポテンシャルを用いて質量分解を行い,さらにレーザにより元素/同位体分解が可能であることが示された.これにより質量分析では避けることができない同重体干渉を,レーザ冷却法と組み合わせることで,単一イオンレベルで解決できることが実験的に明らかにするごとができた.同位体レベルでの単一イオン計測を達成することができ,基礎技術の確立ができたと言える.また必要となる要素技術も明らかとなった.さらに同位体比の測定に必要となる知見も得られつつあることから,我々の提案しているイオントラップ・レーザ冷却法を用いた極微量同位体分析の実現可能性を大きく押し広げるものである.
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