研究課題/領域番号 |
17360460
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
魚住 裕介 九州大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (00232801)
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研究分担者 |
池田 伸夫 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (70193208)
若林 源一郎 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教 (90311852)
上原 周三 九州大学, 医学部, 教授 (90038927)
松藤 成弘 放射線医学総合研究所, 加速器物理工学部, 主任研究員 (00280743)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
8,440千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 540千円)
2007年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2006年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2005年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | 粒子線治療 / 核データ / 核破砕反応 / フラグメント / シンチレータ / 二重微分断面積 / 陽子生成断面積 / 重粒子破砕 / 国際研究者交流 ロシア / 国際研究者交流ロシア |
研究概要 |
近年、がんの治療として様々な手法が提案され、研究が進められている。その中で、重粒子線がん治療は深部、難治のがんを高いQOLで治療できると期待される。しかし、治療計画の更なる高度化には、微視的シミュレーションに基づく治癒原理の解明が不可欠となっており、人体中での核反応に伴う二次粒子生成の核データが強く求められている。特に、重粒子破砕に伴うフラグメントの質量数や角度分布のデータは極めて少ない。また、低エネルギーのフラグメントは細胞に大きなダメージを与えるためその生成断面積は重要であるが、測定が困難であるためデータは存在していない。本研究では、フラグメント生成の二重微分断面積を各同位体について測定し決定する。 断面積測定は、放射線医学総合研究所HIMACにおいて加速器からの高エネルギー炭素ビームを使用して行った。その結果、炭素・炭素衝突の原子核反応からの陽子生成断面積を決定することが出来た。 一方、結晶シンチレータ検出器・ガス計数管のテスト実験では期待を上回る成果が得られた。特に、Birksの式による発光量分析の限界を示すと共に、Mayer & Murrayのユニバーサルプロットに基づく解析の必要性が確認できた。さらにJoint Institute for Nuclear Research(ロシア)等において実験を行い、特に高エネルギー陽子に対する正確なエネルギー較正が可能となった。 陽子生成断面積の測定では、0度から3度までの最前方の領域において二重微分断面積を決定することに成功した。また、十分な精度を有する測定技術を確立できた。今後、炭素以外のターゲットを用いた実験や、陽子以外のイオンに関する測定を継続して行う計画である。
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