研究課題
基盤研究(B)
細胞壁の構築に於いて中心的な役割を担うエンド型キシログルカン転移酵素/加水分解酵素(XTH)ファミリーが顕著な細胞型特異的な発現特性と機能分担を示す事を代表者はこれまでの研究で明らかにしてきた。この点に着目し、本研究ではXTHを細胞壁酵素のモデルとして用い、細胞型を決めるシグナルから、転写制御、細胞壁構築過程を経て、細胞型に固有の細胞・組織の形態構築に至る一連の過程を繋ぐ分子メカニズムの解明を目指した研究を計画し以下の結果を得た。地上部の各組織で発現し、加水分解酵素としての機能を持つと考えられているAtXTH27およびAtXTH28がそれぞれ維管束及び生殖器官の各発生段階に特異的な発現組織特異性を示し、それぞれの細胞型において必須の役割を担うことを明らかにした。すなわち、AtXTH27の機能喪失によりロゼット葉の三次脈形成において管状要素の伸長不全を起こすこと、AtXTH28の機能欠損により特定の花での粘性低下が起こることを見いだした。これらの成果は、XTHファミリーの個別のメンバーが特定の細胞型での細胞伸長や細胞壁分化において必須であることを初めて示したもので、XTHの生理機能を理解する上で重要な発見である,シロイヌナズナの根で発現するAtXTH17,AtXTH18、AtXTH19、AtXTH20の各遺伝子について、その発現制御および機能欠損の表現型を解析した。その結果、AtXTH18の発現が、4遺伝子内で特段に高く、また、その発現をRNAi法により抑制すると、主根の伸長が抑制されたことから、同遺伝子は、根の伸長時に必須の細胞壁の動的過程に必須であると結論した。更に、axr2変異体との掛け合わせ実験から、AtXTHI9の発現制御が、AXR2/IAA7を介したオーキシンのシグナル伝達経路下にあることを初めて分子レベルで解明した。
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