研究概要 |
本研究に関連して発表した論文としては、Alu挿入欠失多型解析の論文(石橋・斎藤2006,DNA多型)、マイクロサテライト多型解析の論文(Li et al. 2006, Human Genetics)、耳垢型遺伝子の解明(Yoshiura et al. 2006, Nature Genetics)、MATPタンパク質遺伝子のDNA多型に関する論文(Yuasa et al. 2006, Annals of Human Genetics)、ユーラシアの人類集団における遺伝子の分化と言語の分化の関係について論じた論文(Saitou, 2006,単行本)の5編がある。学会での発表としては、2006年11月に高知工科大学にて開催された日本人類学会大会にて、共同研究者の石橋みなか(斎藤研究室の大学院生)が、耳垢型遺伝子近傍のSNP解析結果について発表した。また共同研究者の山本敏充(名古屋大学准教授)がマイクロサテライトDNA多型座位を前回の報告(Li et al. 2006)の100余座位から3倍に増やした結果を発表した。 一方、フランスとスペインの研究者との共同研究により、ABO血液型遺伝子座における自然淘汰の役割を解析した論文を作成した。現在投稿中である。この研究では、以前発表した塩基配列データ(Robinet et al. 2004, Transfusion)を中心にして、合祖理論を用いた解析を行い、特殊なタイプの自然淘汰が生じていると結論した。また、Alu挿入欠失多型データをもとにしたアジア集団の遺伝的近縁関係を推定した論文を現在作成中である。
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