研究課題/領域番号 |
17380003
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
育種学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
谷坂 隆俊 京都大学, 農学研究科, 教授 (80026591)
|
研究分担者 |
奥本 裕 京都大学, 農学研究科, 准教授 (90152438)
中崎 鉄也 京都大学, 農学研究科, 講師 (60217693)
寺石 政義 京都大学, 農学研究科, 助教 (80378819)
築山 拓司 京都大学, 農学研究科, 助教 (00423004)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 15,600千円、間接経費: 1,170千円)
2007年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2006年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2005年度: 7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
|
キーワード | イネ / トランスポゾン / MITE / ゲノム構造 / 遺伝子発現調節 / mPing / ゲノム / 染色体構造 / 染色体再編 / 転移機構 |
研究概要 |
MITEsは、転移に伴って遺伝子の構造やその発現を変えることから、生物の進化に大きく関わっていると考えられる。非自律性トランスポゾンmPingは、動植物を通じて初めて同定された転移活性を有するイネのMITEである。これまでの研究から、mPingは、イネ品種銀坊主において通常の栽培条件下でも高い転移活性を有しており、遺伝子近傍に転移しやすいことが明らかとなっている。mPingの転移には、自律性因子PingおよびPongがコードする転移酵素が不可欠であり、それらのコピー数は品種間で異なる。本研究では、まず、銀坊主におけるPingの座乗位置の調査の過程において、Tc1/marinerスパーファミリーに属する新規トランスポゾンPyongを同定した。データベース検索の結果、品種日本晴の染色体1および12にもPyongと90%以上の高い相同性を示す配列がに存在することが明らかとなった。このことは、Pyong因子は、近年、イネゲノム中で増加したことを示唆している。次いで、銀坊主、日本晴および細粒突然変異系統IM294のcDNAを用いたトランスポゾンディスプレイ法によって、mPing配列を含んで転写される遺伝子の同定を試みた。その結果、mPing配列を含んで転写されている11の領域が同定された。これらのうち、6つは遺伝子の転写領域、5つは遺伝子をコードしない領域であり、供試品種・系統間にはこれら領域にmPing挿入多型があることが明らかとなった。また、mPing挿入がある遺伝子のmPing挿入位置より上流および下流の転写量を調査したところ、mPing挿入位置より下流の転写量が顕著に低下していることが明らかとなった。これらのことは、mPingの挿入が、ゲノムの構造のみならず、近傍配列の転写を増進および抑制していることを示唆している。
|