研究課題/領域番号 |
17380035
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用昆虫学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
桜井 勝 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (80143874)
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研究分担者 |
岩見 雅史 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (40193768)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
16,890千円 (直接経費: 15,600千円、間接経費: 1,290千円)
2007年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2006年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2005年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | カイコガ / 予定細胞死 / 20-ヒドロキシエクジソン / シグナル伝達 / エクジソン / 膜受容体 / 変態 / 絹糸腺 / カスパーゼ / カルシウム |
研究概要 |
Genomic作用に関しては、20E応答初期遺伝子の発現動態の全貌をin vivo及びin vitroで明らかにした。 mEcRのクローニングは、受容体を活性を保ったまま可溶化できたが、タンパク精製、単抗体作成の両面から進めた結果、いずれも成功に至らなかった。2007年度からはカイコガゲノムデータベースから可能性のあるGPCRを網羅的に拾い出し、そのすべてに対しての発現解析をRT-PCRにより行っている。可能性のあるGPCRは100数十であり、ほぼ半数の解析を終了したが、未だに候補遺伝子を推定するには至っていない。 想定される20E膜受容(mEcR)体の下流にあるシグナル伝達経路の検証を行い、以下のような、その全体を概観しうる結果を得た。mEcRはおそらくGタンパク質共役型(GPCR)であり、Gqサブユニットが共役している。次いで、phospholipase C-βの活性化、inositol 3-phosphate(IP3)の生成と続き、これがセカンドメッセンジャーとして働く。IP3は小胞体(ER)のIP3受容体に結合し、Ca^<2+>の細胞内濃度上昇を促し、protein kinase C(PKC)の活性化を介してカスパーゼ3を活性化し、核とDNAの断片化に至る。一方、核の膨潤は、この経路とは異なり、カルモジュリン-CaMKIIの経路による。ただし、CaMKIIの活性化はCa^<2+>非依存的であり、Gβγ-DG経路による可能性はあるが、その機構は不明であり、残された課題である。また、カスパーゼ3の活性化は、PKC阻害剤でもCaMKII阻害剤でも抑制されること、細胞形体の変化もCaMKII阻害剤で抑制されることから、細胞死はPKCとCaMKIIの二重支配下にあるものとされた。
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