研究課題/領域番号 |
17380092
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
林学・森林工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
黒田 宏之 京都大学, 生存圏研究所, 講師 (00115841)
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研究分担者 |
黒田 慶子 森林総合研究所, 関西支所, グループ長 (20353675)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
16,290千円 (直接経費: 15,000千円、間接経費: 1,290千円)
2007年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2006年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
2005年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
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キーワード | アカマツ / 材線虫病 / 抵抗性家系 / 線虫密度 / 移動阻害 / 樹脂道断面積 / 遺伝子発現差 / 分子指標 / 松枯れ / 感受性家系 / 線虫移動阻害 / 抵抗性遺伝子 / 殺線虫物質 / RNA抽出 / マツノザイセンチュウ / 抵抗性グレード / 発現遺伝子 / 抗線虫成分 |
研究概要 |
抵抗性アカマツで抵抗性強度が最も高い家系(吉備77、国見31、総社39)と、対照として非選抜の2家系を選び、2年生苗の先端に島原系統のマツノザイセンチュウ(以下線虫)を5千頭接種した。組織内の線虫分布と密度は、接種直後は抵抗性と非選抜の間に差がなかったが、接種22日後以降に抵抗性家系で線虫分布が減少し、線虫の移動・増殖阻害現象が認められた。 切り枝に線虫接種を行うと、5日後に抵抗性アカマツの木部組織の線虫密度が非選抜個体より低い値を示した。感染初期の抵抗システムには、木部組織の寄与があるのではないかと推測された。組織構造の差を検討したところ、抵抗性母樹の枝では、非抵抗性個体よりも木部の樹脂道数が少ないことが明らかになった。抵抗性アカマツでは、線虫の初期移動が物理的に困難であることが、発病阻害の一因として関与している可能性がある。 抵抗性の分子指標を得るために、線虫感染後の前述の感受性および抵抗性両アカマツからcDNAライブラリを作成した。ライブラリサイズ約200万の遺伝子群の中から、両家系の遺伝子発現差が認められたクローンを約3千個拾いワンパスシーケンスした。その結果をクラスター分類し、両者の発現差が10倍以上の遺伝子、約30種類を見いだした。この中には、抵抗性体に特徴的な遺伝子群として、二次代謝系に関与する酵素系、輸送体、転写因子が存在した。抵抗性家系個体では、二次代謝関連遺伝子群が、線虫感染に伴い、正の発現制御を受けると推察される。今後、このような発現情報を利用してアカマツの材線虫に対する抵抗性・感受性の診断・判定への展開が期待できる。
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