研究課題/領域番号 |
17380106
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
林産科学・木質工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
角田 邦夫 京都大学, 生存圏研究所, 准教授 (30127104)
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研究分担者 |
吉村 剛 京都大学, 生存圏研究所, 准教授 (40230809)
山岡 亮平 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (00111948)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
13,360千円 (直接経費: 12,400千円、間接経費: 960千円)
2007年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2006年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 回収型土壌処理ユニット / 低環境負荷シロアリ管理 / グルーミング / 非忌避性化合物 / 停止効果 / 日本産地下シロアリ / イエシロアリ / ヤマトシロアリ / 停止物質 |
研究概要 |
本研究の目的は、土壌処理に適用可能でシロアリが忌壁しない非忌避性化合物であるフィプロニルとシロアリ停止効果の高い土壌を利用した回収型土壌処理ユニットによる低環境負荷シロアリ管理法を確立することであった。研究成果の概要は以下の通りである。 (1)供試非忌避性化合物の中から殺蟻効果と濃度依存性を考慮して選別したフィプロニルによる処理土壌に接触したイエシロアリ職蟻の致死量を湖定したところ、職蟻1頭当たり約6ngであった。 (2)回収型土壌処理ユニットに使用する土壌は、有効態リン酸を多く含む腐食質土壌が適していること経済的に最重要な日本産地下シロアリ2種(ヤマトシロアリ、イエシロアリ)による処理土壌への貫通試験で証明し、当該土壌はシロアリ停止効果が高いことも実証した。 (3)処理土壌に接触したシロアリ個体から非接触個体ヘフィプロニルがグルーミングなどによって伝播することを生物検定で証左し、フィプロニル影響下でのシロアリ挙動の経時的変化から回収型土壌処理ユニットのラィプロニル濃度は土壌重量比5ppm最適であると結論した。5ppm処理土壌100g中の全フィプロニルをシロアリが摂取すると8万頭以上のシロアリが死亡する。 (4)回収型土壌処理ユニットの保管期間の効力への影響を生物検定から検討したところ、40ヶ月間までの保管では効力の低下が認められず、フィプロニルは回収型土壌処理ユニットに適していることを確認した。 (5)非忌避性化合物、有効態リン酸を多く含む腐食質土壌及びシロアリ餌で構成される回収型土壌処理ユニットは、(1)化学物質使用量が少ない、(2)建造物の周辺や床下に容易に設置できる、(3)被害箇所への移動が簡単である、(4)シロアリ駆除が完了すれば回収可能である、(5)処理土壌の再生や客器の再使用が可能であることなどから、低環境負荷シロアリ管理法として実用試験に供する必要性が示唆された。
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