研究課題/領域番号 |
17380109
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
林産科学・木質工学
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研究機関 | 独立行政法人森林総合研究所 |
研究代表者 |
木口 実 独立行政法人森林総合研究所, 木材改質研究領域, 室長 (50353660)
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研究分担者 |
片岡 厚 独立行政法人森林総合研究所, 木材改質研究領域, チーム長 (80353639)
桃原 郁夫 独立行政法人森林総合研究所, 木材改質研究領域, チーム長 (60222345)
松永 浩史 独立行政法人森林総合研究所, 木材改質研究領域, 主任研究員 (80391184)
西村 健 (西村 武) 独立行政法人森林総合研究所, 木材改質研究領域, 主任研究員 (10353799)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
10,280千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 480千円)
2007年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2006年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2005年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
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キーワード | WPC / 耐久性 / チョーキング / 耐候性 / 木材 / 環境材料 / 高分子構造・物性 / 木材加工・処理 / 長寿命化 / 廃棄物利用 |
研究概要 |
1.木粉とオレフィン系熱可塑性プラスチックを加熱下で混練し複合させた「木粉・プラスチック複合材(Woodfiber-plastic Composites;混練型WPC)」は、製造方法が容易であり廃棄物としての木粉やプラスチックを原料にできることから、環境資材として近年その生産量が急増している材料である。しかし、デッキなどの屋外での使用において、白色化などの退色や粉を吹いたようなチョーキングが発生し、更に腐朽による強度低下も懸念されはじめている。また、熱や水分による寸法変化も無視できないなど、屋外における劣化が問題となってきている。 2.本研究では、屋外での使用環境下におけるWPCの劣化現象を水分との関係から把握し、耐候性や耐腐朽性、寸法安定性などの耐久性能の向上を図るためにその劣化機構を解明することを目的とする。これにより、WPCの耐久性向上のための問題点が明らかとなり、WPCの屋外における耐久性向上処理技術の開発に資する。 3.本研究の成果としては、(1)木粉含量が40%以上において吸水性の増加が認められたがその浸透速度は木材と比較して非常に低く、寸法変化も小さかった。(2)長期間の湿潤状態では、WPC表面から徐々に水分が浸透し、WPC表面近傍の木粉は腐朽可能な含水率に達することが明らかとなり、木粉含量40%以上のWPCでは生物劣化による質量減少が生じた。逆に、木粉含有量が30%以下のWPCでは高い耐水性を示し、腐朽試験による質量減少がない高い耐朽性を示した。(3)押出成形によるWPCの寸法変化は異方性を示し、これは木材と非常に類似した傾向を示した。(4)WPC中への水分は表層からほぼ一応に浸透することが明らかとなったが、その浸透速度は非常に遅く、生物劣化による機械的強度特性は製品の厚さに依存することになる。
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