配分額 *注記 |
7,520千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 420千円)
2007年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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研究概要 |
本研究の具体的な内容・成果は以下のように整理される。 (1)流域水文流出モデル及び流域水質水文モデルの構築 流域を単位とする物質循環・収支の分析において,移動媒介物質としての水の循環,および水によって運ばれる溶質の把握とモデル化が基礎的部分を構成する。本研究では,タンクモデルを基本とした流域水循環のモデル化を行い,それに水質(窒素)挙動を付加した流域水質水文モデルを構築した。このモデルによって計算される流域内各地点での水質負荷の流出量が,以下の物質収支分析の基礎データとして利用された。 (2)流域内における窒素の収支構造の分析・モデル化 対象流域を支流配置と地形から6ブロックに分割し,さらに各ブロック内で,水田・畑地・樹林地・住居地等の土地利用別に区分して,各土地利用での窒素フローモデルを基本要素として流域全体の窒素フローモデルを構成した。これにより妥当な範囲の年間窒素収支が推定された。 (3)流域内における炭素・窒素連動型の物質循環構造のモデル化 物質循環に関するProcess based model(PBM)の代表的なものとして,DNDCモデルをとりあげた。これを上の(2)の解析と同様に,流域のブロック分割,土地利用分割に適用した。いくつか細部に不都合な点が残るものの,流域レベルPBMの基礎モデルが構築できたと考える。 全体として,所期の目的は概ね達成された。流域レベルPBMの改良は現在も進行中であり,2008年度中には完了する見込みである。
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