研究分担者 |
井上 修 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50159969)
能田 均 福岡大学, 薬学部, 教授 (20164668)
吉田 秀幸 福岡大学, 薬学部, 助教 (20301690)
轟木 堅一郎 福岡大学, 薬学部, 助教 (70341451)
吉武 尚 国際医療福祉大学, 薬学部, 助教授 (90406249)
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配分額 *注記 |
15,740千円 (直接経費: 14,900千円、間接経費: 840千円)
2007年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2006年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2005年度: 9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
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研究概要 |
様々な精神神経疾患の根底を司る脳-神経科学に関する研究を計測学的見地から支援するため、本研究課題では、抗体付きナノ磁性微粒子の開発研究を行うとともに、その機能評価のための各種アッセイ法構築を目的とした。3年間の研究過程において「(抗体付き)ナノ磁性微粒子の合成と機能評価」,「核磁気共鳴イメージングによる磁性微粒子の高分解能検出」,「磁性微粒子や脳内物質を対象とした高精度微小透析法の確立」,「神経ペプチド等を対象とした高感度・高選択的計測法の構築」等を実施した。具体的な成果は、以下の通りである。 1.製法(合成やコーティング法)やサイズ等の異なるナノ磁性微粒子を複数入手あるいは一部を新規に合成し,それらを基材とする抗体付きナノ磁性微粒子を各種作成した。 2.様々な磁性微粒子を高分解能に追跡するMRI条件を構築し,ラットに投与したナノ磁性微粒子の拡散や消失,回収等に関する基礎的検討を行った。金コーティング微粒子が優れた特性を示すことを確認した。 3.微小透析法で回収した金コーティング磁性微粒子の収率や経時的な状態変化について詳細に検討した結果,本研究の可能性に関し,良好な結論を得ることができた。微小透析法とHPLC-蛍光検出法あるいは電気化学検出法を組み合わせることで,生理活性化合物の高精度・高分解的脳内インビボ計測を可能とした。 4.エキシマー蛍光やFRETのような蛍光分子問相互作用を利用することで,生理活性ペプチドやタンパク質を高感度・高選択的に計測する手法を新規に構築した。微小透析液を対象とした研究へ蛍光誘導体化を導入し,極めて良好な結果を得た。LC-MS法の積極的活用により,各種成分の高精度計測を可能とした。 以上の研究成果は,分析化学的側面から脳-神経科学研究を大きく前進させるものである。
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