研究課題/領域番号 |
17390030
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
創薬化学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
大塚 雅巳 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (40126008)
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研究分担者 |
岡本 良成 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助教 (20194409)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
15,810千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 1,410千円)
2007年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2006年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2005年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | がん / 亜鉛蛋白質 / 配位子 / 分子標的 |
研究概要 |
本研究は、ピリジンとキレート性側鎖からなる亜鉛配位子に蛋白質認識部位を導入するという分子設計にもとづき、亜鉛蛋白質の阻害剤の合成研究を行うものである。亜鉛蛋白質としてファルネシルトランスフェラーゼとADAMファミリープロテアーゼをとりあげこれらの阻害剤の設計と合成を行った。 ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤の合成研究 癌遺伝子産物Rasは亜鉛蛋白質ファルネシルトランスフェラーゼが触媒するファルネシル化を受けて初めて機能する。本研究ではピリジン環2位と6位にシステアミンを導入した亜鉛キレーターに、ファルネシルトランスフェラーゼ親和性部位としてファルネシルリン酸を導入するという分子設計を行った。 ファルネシル基の不安定性を考慮して、まずキレート部分をピリジン環4位にアミノ基を導入した状態で合成した。その後4位アミノ基とリンアミドを形成させることによりファルネシルリン酸を導入することができた。 ADAMファミリープロテアーゼ阻害剤の合成研究 ヒアルロン酸を主なリガンドとする接着分子CD44は、がん細胞の増殖能、浸潤・転移能に関わることが知られている。CD44に由来する細胞接着能や細胞運動能は亜鉛含有するADAMファミリープロテアーゼによる細胞外領域切断によるもので、これががんの転移や浸潤に深くかかわっていることが明らかにされた。 本研究ではADAMファミリープロテアーゼ認識部位として、ADAM30阻害剤marimastatのヒドロキサム酸以外の部位を用いるという分子設計を行った。すなわちすなわち(D)-酒石酸を出発原料とし、対応するエポキシ体に導きイソブチル基を導入するという方法で鍵中間体を合成し、marimastatの前駆体を得た。このmarimastat部位とピリジン環2位と6位にシステアミンを導入した亜鉛キレーターとの結合を試みた。
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