研究課題/領域番号 |
17390061
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
河南 洋 宮崎大学, 医学部, 教授 (00049058)
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研究分担者 |
国武 孝人 (國武 孝人) 宮崎大学, 医学部, 助教 (20234461)
石塚 雄太 宮崎大学, 医学部, 講師 (20264377)
白阪 哲朗 宮崎大学, 医学部, 講師 (00274788)
加藤 和男 防衛医科大学校, 医学部, 准教授 (80284834)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
14,930千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 930千円)
2007年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2006年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2005年度: 7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
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キーワード | パゾプレッシン / 浸透圧負荷 / CRH / ニューロメジンU / ニューロペプチドW / パゾプレッシン1bレセプター / バゾプレッシン / 視床下部室傍核 / 自由行動・意識下 / 単一ユニット活動記録 / ノックアウト動物 / オレキシン / 心血管系 / ラット / 単一神経活動 / 高張食塩水 / 電気生理 / 免疫組織化学 |
研究概要 |
高張食塩水負荷に対する適応応答のバゾプレッシン系による修飾:視床下部室傍核を大細胞領域と小細胞領域に区分し、いずれの領域が高張食塩水負荷で活性化されるか、パゾプレッシンVlレセプターアンタゴニスト前処置で影響されるかをcFos様免疫活性で調べた。高張食塩水によりいずれの領域も活性化されたが、アンタゴニスト前処置では大細胞領域でなく、小細胞領域のニューロン活性が増強され、内因性パゾプレッシン系が交感神経プレモーターニューロンに対して抑制作用を及ぼしていることが示唆された。またパゾプレッシン過剰発現ラットでは脳室内高張食塩水投与による血圧上昇並びに視床下部室傍核などのcFos様免疫活性応答が増強したが、Vlアンタゴニストの脳室内前投与により、室傍核の大細胞領域のcFos様免疫活性発現増加は有意に減弱した。 新規ペプチドの体液・循環系調節への役割:脳スライス標本を用いて、CRH、ニューロメジンU(NMU)の視床下部室傍核ニューロンに対する効果を調べた。ペプチド投与により膜電位の脱分極と自発活動電位の頻度増加が見られ、電圧固定化で調べてみると、過分極活性化陽イオン電流(I_H)が増加した。CRHは視床下部室傍核小細胞ニューロンに対して、CRHタイプ1レセプター、HCN1-3チャネルを介して、又NMUはNMUタイプ2レセプターを介して興奮性を修飾していることが明らかとなった。ニューロペプチドW(NPW)を脳室内投与すると、血圧・心拍数が増加した。また血中のノルアドレナリン、アドレナリン濃度が上昇した。さらに自由行動・意識下ラットの室傍核領域から単一ユニット活動記録を行い、NPW側脳室内投与に対する応答を調べた。調べたニューロン35個の内22個は興奮反応、7個は抑制反応、残り6個は無反応であった。 遺伝子改変動物に於ける機能解析:一日あたりの摂食量・飲水量・尿量・尿中ナトリウム・尿中カリウム排泄量測定、テレメーターシステムを用いて運動量と体温測定し、パゾプレッシン1bレセプター欠損マウス(V_<1b>^<-/->)とコントロールマウス(V_<1b>^<+/+>)間で比較検討を行った。V_<lb>^<-/->マウスでは飲水量と尿量が多く、運動量が多かったが、体温は低かった。次に48時間の絶水負荷に対する変化を調べると、体温低下がより大きかった。パゾプレッシン1bレセプターは体液・体温調節にも関わっている可能性が考えられる。
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