研究課題/領域番号 |
17390064
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
村松 郁延 福井大学, 医学部, 教授 (10111965)
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研究分担者 |
森島 繁 福井大学, 医学部, 講師 (50290911)
鈴木 史子 福井大学, 医学部, 助教 (80291376)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
15,550千円 (直接経費: 14,500千円、間接経費: 1,050千円)
2007年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2006年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2005年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | ファルマコーム / α1Lアドレナリン受容体 / α1Aアドレナリン受容体 / ノックアウトマウス / 下部尿路 / 大脳皮質 / 受容体多型 / 前立腺 / ファルマコーム説 / 組織片結合実験法 |
研究概要 |
遺伝子翻訳後、形成された蛋白質は様々に修飾されたり、他の蛋白質と相互作用したりして、多様な機能・特性を表現できる分子型・イソフォームへと変換していると考えられます。私たちはそれらを一括してファルマコームと呼び、このファルマコーム解析こそ、ポストゲノム創薬の中心になると考えました。本研究は、α1-アドレナリン受容体についてファルマコーム解析を行ったものであり、以下の成績を得ました。 1.下部尿路系において、従来のα1-アドレナリン受容体(α1A, α1B, α1D-AR)とは異なる、prazosinに低親和性のα1-アドレナリン受容体が存在することを発見し、この受容体をα1L-ARと呼ぶことを提唱しました。 2.α1L-ARは、これまで機能実験だけでしか見つかっていませんでしたが、結合実験において、従来のα1-アドレナリン受容体とは別の結合部位として同定しました。 3.α1L-ARは、組織がインタクトな場合にのみ検出され、ホモジナイズするとその薬理学的特性はα1A-ARに変化しました。この結果は、α1L-ARがα1A-ARと関連する受容体であることを強く示唆しました。 4.そこで、ノックアウトマウスを用いて検討したところ、α1A-ARのノックアウトでα1L-ARも同時に消失していることを発見しました。 以上の結果から、α1L-ARとα1A-ARの特性は異なりますが、どちらもα1A遺伝子由来であることが明らかになりました。すなわち、同一遺伝子から2つの異なった受容体(表現型)が発現していることが、本研究により初めて証明されました。
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