研究課題/領域番号 |
17390072
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高澤 伸 (高沢 伸) 東北大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50187944)
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研究分担者 |
那谷 耕司 東北大学, 大学院医学系研究科, 助手 (90202233)
野口 直哉 東北大学, 大学院医学系研究科, 助手 (20333792)
岡本 宏 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60025632)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
14,700千円 (直接経費: 14,700千円)
2006年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
2005年度: 9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
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キーワード | リアノジン受容体 / サイクリックADPリボース / CD38 / FKBP12.6 / スプライシング / CICR / 社会認識異常 / 自閉症 / 遺伝子 / シグナル伝達 / 循環器・高血圧 / 糖尿病 / 発現制御 / FKBP |
研究概要 |
リアノジン受容体はCa^<2+>刺激により細胞内Ca^<2+>プールからのCa^<2+>動員(Ca^<2+>-induced Ca^<2+>release ; CICR)を引き起こす細胞内Ca^<2+>チャンネルであり、CD38(哺乳動物のサイクリックADPリボース合成,分解酵素)、によってNADから作られる細胞内情報伝達物質サイクリックADPリボース感受性のCa^<2+>放出チャンネルで、CD38-サイクリックADPリボース情報法伝達系の重要な構成成分と考えられている。本研究の目的は2型リアノジン受容体が組織特異的なスプライシングにより2種類の細胞内Ca^<2+>チャンネル(心筋型リアノジン受容体とランゲルハンス島型リアノジン受容体)を生じる機能を明らかにすることである。 1.リアノジン受容体の重要な調節サブユニットである、FKBP12.6,FKBP12のゲノム遺伝子の構造・染色体座位・発現・プロモーター機能を明らかにした(Gene 360.55-64;2005)。 2.ランゲルハンス島や神経由来の培養細胞(RINm5F細胞やNB-1細胞など)でリアノジン受容体の組織特異的スプライシングがin vivo組織と同様に起こっていることを明らかにした。 3.2型リアノジン受容体はラットだけでなくヒトやマウスでもランゲルハンス島と心筋では異なったスプライシングが行われていることを明らかにした。 4.これに対して、FK506結合蛋白質(FKBP)はランゲルハンス島でも心筋でもFKBP12.6が使われており、スプライシングによる調節も受けていなかった。 5.ランゲルハンス島型のリアノジン受容体は心筋型リアノジン受容体に比べてサイクリックADPリボースのCICR増強作用が強く表れる(感受性が高い)ことが明らかになった。 6.脳では主にランゲルハンス島型のリアノジン受容体が発現しており、CD38のノックアウトによりサイクリックADPリボースによるCICRの増強を消失させると、オキシトシンの分泌が低下じ、ノックアウトマウスはヒトの自閉症に類似した社会認識異常を示すことが明らかになった(Nature446,41-45,2007)。
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