研究課題/領域番号 |
17390121
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
寄生虫学(含衛生動物学)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
木下 タロウ 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (10153165)
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研究分担者 |
森田 康裕 大阪大学, 微生物病研究所, 特任助手 (70397769)
芦田 久 京都大学, 大学院・生命科学研究科, 助手 (40379087)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
14,300千円 (直接経費: 14,300千円)
2006年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
2005年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
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キーワード | GPIアンカー / 睡眠病 / トリパノソーマ / 原虫 / シアル酸 / 睡眠病トリパノソーマ / 脂肪酸 |
研究概要 |
睡眠病トリパノソーマ(Trypanosoma brucei)の血流型とプロサイクリック型の2つのステージのGPIの構造の違いは、イノシトールを脱アシル化するinositol-de-acylaseが働くか否かで決定される。本研究では、T.bruceiの主たるinositol-de-acylase遺伝子を同定し、両ステージにおける働きを解明しようとした。ヒトのGPI-inositol-de-acylaseであるPGAP1のT.bruceiホモログを見出し、GPIdeAc2と呼んだ。GPIdeAc2をノックダウンした原虫ではイノシトール脱アシル化がほとんど阻害されていたことから、GPIdeAc2が血流型原虫の主たるinositol-de-acylaseである事がわかった。両ステージでの発現を検討したところ、イノシトール脱アシル化の有無に対応し、GPIdeAc2は血流型で発現し、プロサイクリック型ではその6分の1しか発現していなかった。プロサイクリック型トリパノソーマは、トランスシアリダーゼを用いて宿主成分から自らのGPIアンカーの側鎖にシアル酸を付加する。T.bruceiは、トランスシアリダーゼと思われる遺伝子を少なくとも8つ持っており、このうちTSB38pだけがクローニングされ酵素活性が証明されていた。残りの遺伝子をクローニングし、それらが酵素であるかの検討をおこなった。TS550bとTS290bと付けたアイソフォームには、活性が認められなかった。TS270bと名付けたアイソフォームには、明らかな活性が見出された。トランスシアリダーゼが全く発現されないTbGPI8ノックアウト原虫に、可溶型にした各アイソフォームを発現させ、シアル酸の付加量を測定したところ、TSB38PとTS270bを同時に発現させると、相加的に原虫表面のシアル酸量が増加した。
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