研究課題/領域番号 |
17390129
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
奥田 研爾 横浜市立大学, 医学部, 教授 (40124862)
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研究分担者 |
島田 勝 横浜市立大学, 医学部, 準教授 (40301452)
武下 文彦 横浜市立大学, 医学部, 準教授 (60333572)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
14,400千円 (直接経費: 14,400千円)
2006年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2005年度: 9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
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キーワード | 自然免疫(TLR5など) / 緑膿菌 / DNAワクチン / 三者混合ワクチン / 鞭毛抗原 / III型分泌機構蛋白質 / 臨床試験 / 多価ワクチン / 自然免疫 / TLR5 |
研究概要 |
緑膿菌感染症は、多剤耐性菌が多く出現し、日和見感染症の中で最も重要な感染性疾患の一つである。そこで、緑膿菌感染症を免疫学的手法で予防あるいは治療を行い、多剤耐性緑膿菌(MDRP)感染症を克服するのが今回の目的である。これまで緑膿菌ワクチンは死菌を用いたものが、商品化されているが、緑膿菌すべての成分が入っているため多くの蛋白が混合しており、免疫原性が必ずしも強くなく、しかも発熱などの副作用もよく見られる。 今回我々は、DNAワクチンを主として検討したところ、以下の点が判明した。1)PcrV, OprF/Iおよび、鞭毛抗原より成り立っているDNAワクチンが、もっとも感染防御能が強いことを見出した。一方、エラスターゼ、プロテアーゼ、いくつのかのエクソエンザイムを使ったDNAワクチンはほとんど防御能が無いことが判明した。そこで、現在臨床に向けての方向も視野に入れ、この有効な3つの蛋白をひとつの遺伝子で発現させ、1本の蛋白として臨床に応用できるか否かも含めて検討している。また、現在、中国海正薬業公司でヒトへの応用へ向けて今までの検討をもとに、進む予定でもある。2)今回のもう一つの新しい知見としては、鞭毛のTLR5活性化部位のアミノ酸一つを変え、抗原性を変えることにより、緑膿菌のワクチン効果が著しく高めることが出来た。この変異を起こさせたワクチンは、TLR5活性化部位に対して抗体が産生されなくなり、従って、TLR5活性化が持続的に起こり、好中球やマクロファージによる緑膿菌排除能が強く活性化されることが判明した。 今まで、死菌ワクチンを使っていたが、今後このような精製された更に予防効果の高いワクチンが医療方面で大変大切なことである。今後なるべく早く中国の製薬会社とワクチン実用化に向けて全力をあげて行く。
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