研究課題
基盤研究(B)
好塩基と肥満細胞はアレルギー性炎症の重要な効果細胞である。本研究において、これらの細胞がTh2/IgE応答を誘導して、アレルギー応答を誘導するか研究した。多くの病原体はその構成成分としてPAMPと呼ばれる特有のモチーフ(病原体成分)を有している。病原体の侵入に伴い、樹状細胞(DC)は自然免疫受容体(TLR)を用いてPAMPを認識し、CD80,CD86等の発現を高め、更にIL-12,IL-18その他炎症性サイトカインを産生する。従ってDC内におけるTLRを介するシグナルは、DCを活性化して選択的にTh1細胞を誘導並びに活性化する細胞にする為、Th2細胞を誘導することが出来ない。一方、自然免疫細胞がTh2細胞をどの様に誘導するのかはよく解っていない。本研究で私たちは好塩基球が自然免疫細胞としてTh2細胞を誘導するか検討した。はじめに好塩基球のTLR受容体発現と、TLR刺激を受けた時のTh2サイトカイン産生を調べた。その結果、好塩基球がTLR受容体を発現することを見いだした。更に、好塩基球はTLR刺激でIL-4を産生することを見いだした。また更に、好塩基球がIL-18とIL-33受容体を発現していること、そしてIL-18あるいはIL-33で刺激されると、好塩基球がIL-4を著明に産生することを見いだした。次に、好塩基球がTh2細胞を誘導するAPCであり得るか調べた。その結果、好塩基球がMHCクラスII、CD80(B7-1)/CD86(B7-2)分子を発現することが明らかになった。また、OVAでパルスされた好塩基球はTh0 conditionであってもCD4^+T細胞(ナイーブT細胞)をOVA特異的Th2細胞に分化誘導することを見いだした。最後に、抗原としてOVAの代わりにDNP-OVAを使用し、更に抗DNP IgE抗体を加え、抗原(DNP-OVA)/抗体(抗DNP-IgE)複合体を好塩基上で形成させた形で好塩基にOVAを取り込ませたところ、好塩基球がより効率よくAPC細胞として機能し、OVA特異的Th2細胞を強力に誘導出来ることが明らかとなった。
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