研究課題
基盤研究(B)
本研究は、食品由来物質の発がん抑制メカニズムを、発がんに至る各段階において総合的に解明し、効果的で安全な発がん予防法を開発することを目的として行った。食品由来物質として、トマト由来リコペン、緑茶カテキン、ビタミンC、ビタミンE、大豆抽出物、バニリン、シナモン等を選び、DNA修復、(ミスマッチ修復)異常のある遺伝性非腺腫性大腸がん由来HCT116細胞を用いて、主に突然変異抑制機構の解明、DNA修復能への影響(コメット法およびリアルタイムPCRを用いたDNA修復関連遺伝子の発現定量法)、について研究を進めた。その結果、1.各食品由来物質は、自然発生突然変異を効果的に抑制する。2.リコペン、緑茶カテキン、ビタミンC、ビタミンEは、DNAダメージを効果的に抑制する。3.リコペンはinsertionsを特異的に抑制する。4.リコペンは酸化ダメージを抑制する。5.リコペンはDNA修復関連酵素群・酸化ダメージ修復関連酵素群の発現を誘発する。という結果を得た。各食品由来物質の中でも、特にリコペンは発がんの初期過程である突然変異を抑制し、DNA修復に関与している結果を得たことから、発がん予防に有用であることが期待できる。今後、シグナル伝達・エピジェネティクスへの影響等についても評価する予定である。さらに、他の食品由来物質についても同様の方法で解析を進め、より毒性の少ない安全な発がん予防法への応用を目指す。
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