研究課題
基盤研究(B)
平成17年度は、新生児糖尿病モデルラットにおいて、グレリン(G)の膵臓β細胞増殖やインスリン産生に対する増加作用、およびそれらの作用による糖尿病発症阻止、の可能性が強く示唆された。そこで本年度は、同モデルに対するデスアシルグレリンの投与や他の糖尿病モデルに対するグレリン投与を行い、その影響を検討した。新生児ラット糖尿病モデルラットへのデスアシルグレリンの投与でもグレリンと同様に高血糖抑制傾向を認めた。ただし、インスリン、pdx-1、PHH3の発現には変化がなかった。ヒトデスアシルグレリンも、新生児期の投与で成熟期の高血糖を抑制する傾向を示したが、膵臓のインスリン含量には影響しなかった。STZ投与成獣ラットモデルでは、グレリンをSTZ投与一週間前またはSTZ投与直後から一週間投与して糖尿病病態への影響を検討した。後投与では血糖改善効果は認められなかったが、グレリンのSTZ前投与において血糖の改善傾向を認めた。また、前投与においてインスリン産生やPdx-1遺伝子発現増強傾向も認めた。さらに、膵臓部分切除ラットや胎児ラット膵の培養系を用いて、グレリンのβ細胞に対する分化、増殖またはアポトーシスに対する作用を検討し、前者モデルでグレリン投与による血中インスリン値、膵におけるinsulinおよびPDX-1遺伝子発現、膵β細胞面積の増加を認めた。非肥満II型糖尿病モデル動物であるSDT (Spontaneously Diabetic Torii)ラットでも、より早期からグレリン投与を開始した群において、グレリン投与による高血糖抑制の可能性が示唆されている。さらに、自己免疫性機序によって糖尿病が発症するI型糖尿病モデルであるNOD(Non-obese diabetic)マウスを用いた検討を継続している。
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