研究課題
基盤研究(B)
Diazepam binding inhibitor-related protein-1(DRS-1)に対する特異的なT細胞が、骨髄不全患者における発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)形質血球の出現に関与しているか否かを明らかにするため、抗DRS-1抗体を持つPNH型血球陽性の再生不良性貧血(再不貧)患者から、PIG-A遺伝子に異常を持つPNH型lymphoblastoid cell line(LCL)を樹立した。このPNH型LCLにレトロウイルスベクターや電気穿孔法を用いてDRS-1 cDNAの導入を試みたが、インヒビターが存在しているためか、恒常的にDRS-1を発現させることはできなかった。一方、組換えモエシンを用いたELISAを作製し67人の再不貧患者血清を調べたところ、25人(37%)において高力価の抗モエシン抗体が検出された。PNH型血球陽性再不貧患者43人とPNH型血球陰性再不貧患者24人のそれぞれの抗体保有率は47%、21%であり、PNH型血球陽性患者で有意に高頻度に抗モエシン抗体が検出された。モエシンはUT-7、K562などの骨髄系白血病細胞株と健常者由来CD34+細胞からエクソゾームとして細胞外に分泌されていた。これまでに我々が同定した抗DRS-1抗体、PNH型血球と、今回同定したが抗モエシン抗体の少なくとも一つを認めた再不貧患者では26例中22例(85%)が免疫抑制療法に反応して改善したのに対し、いずれも認めない再不貧患者2例では免疫抑制療法が無効であった。これらの所見から、再不貧患者では造血細胞由来のモエシンに対するB細胞の反応が高頻度に起こっており、抗モエシン抗体、抗DRS-1抗体、PNH型血球の検出を組み合わせることによって、免疫病態が関与する再不貧を診断できる可能性が示唆された。抗モエシン抗体を検出するための酵素免疫抗体法を開発し、特許(再生不良性貧血患者血清に存在する自己抗体の検出方法、特願2004-333725)を取得した。
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