配分額 *注記 |
15,590千円 (直接経費: 14,900千円、間接経費: 690千円)
2007年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2006年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 9,100千円 (直接経費: 9,100千円)
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研究概要 |
1.マウスにおける脊髄後角ニューロンにおける細胞外記録とin vivoパッチクランプ記録 (1)細胞外記録 タングステン電極(10-15□)をL4開窓部より脊髄に刺入し,足底部に受容野を有する脊髄後角wide-dynamic-range(WDR)ニューロンの単一活動電位を導出した.von Frey hair,ブラシ,動脈クリップを用いた非侵害・侵害性刺激に対する応答を記録後,2.5%フォルマリンを受容野中心に皮下注射し,活動電位の発生を1時間まで観察記録した.フォルマリン注入で誘起される活動電位の発射頻度はI相,II相ともに,CBA/J>C57/BL6>A/Jの順となり,CBA/JとA/JおよびC57/BL6とA/J間に有意差を認めた(P<0.05).また行動学上の疼痛行動の大きさもCBA/J>C57/BL6>A/Jの順であり,よく相関した. (2)in vivoパッチクランプ記録 ガラス電極(8-12□)をL4開窓部より脊髄に刺入し,膠様質(substantia gelatinosa: SG)ニューロンから,電流固定下でホールセルパッチクランプ記録を行った.非侵害性,侵害性機械刺激の」両者に応答するMulti-recetiveニューロン活動を記録し,air-puffおよびpinch刺激に対する電圧変化を記録した.次いで受容野中心を5mm皮膚,皮下,筋肉に切開を入れた.切開後30分まで自発活動を記録し,受容野にair-puffおよびpinch刺激に対する電圧変化を記録した.A/Jマウスでは,切開後,自発性活動電位は消失したが,C57/BL6およびCBA/Jマウスでは切開後,自発性の活動電位が長時間持続した. 2.マウスにおける延髄(Rostral Ventromedial Medulla: RVM)からの細胞外記録 A/J,CBA/JマウのRVMニューロンより細胞外記録を行い、ON cell, OFF cell、 NEUTRAL cel1の単一ニューロン活動を分離した.次いで受容野中心(足底部)に切開を行った.A/Jマウスにおいて,ON cellは切開後,自発活動の増加を認めなかったが,Von Freyフィラメントに対する応答は軽度増強した.OFF cellは切開においても活動電位の頻度に有意差を認めなかった.他方,CBA/Jマウスでは,切開によりON cellは自発活動が現弱し,OFF cellの自発発射頻度が低下した.
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