研究課題
基盤研究(B)
インフルエンザ感染脳症時にエクトヌクレオチダーゼの発現亢進を示す細胞を調べた。さらに、産生されたこの酵素が星状細胞のTNF-α、更にMMP-9発現に影響するかin vitroで検証し、そのシグナルを検討した。しかし、MMP-9の発現は感染後3日目で最大となりTNF-αの発現とも強調していたが、個体差が大きくて有意な結果が得られなかった。そのため、今後はインフルエンザ感染の初代培養脳細胞での研究に移行させることにした。そのため、最終年度は並行して研究を行っていた脳輸送系と脳細胞環境系を考慮した新規の脳保護物質に焦点を当てた。新規フェノキサジンは 2-amino-4,4a-dihydro-4a-7-dimetyl-2H-phenoxazine-3-one(Phx-1),3-amino-1,4a-dihydro-4a-8-dimethyl-2H-phenoxazine-2-one(Phx-2),and 2-aminophenoxazine-3-one(Phx-3)であり、これらの脳への移行は良好であった。しかも、初代培養脳細胞を用いた研究ではグリア細胞が共存する場合にアシドーシス誘発アポトーシスを抑制することが明らかとなった。さらに、P糖蛋白が関連するBBBの一つであるmdrla欠損マウスでは脳梗塞巣の範囲がWild型と比較して狭いことも明らかとなった。これまでの研究成果と本年の研究成果をまとめると、脳細胞死が誘発されるとグリア細胞から脳保護に関与するIL-6が分泌され、細胞外マトリックスからGM-CSFやMMP-9、さらにはbFGFを分泌させる。新規フェノキサジンは、このような内在性脳保護物質の分泌を促すことが示唆された。
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