研究課題/領域番号 |
17390443
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
|
研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
橋谷 光 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (10315905)
|
研究分担者 |
鈴木 光 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (80037548)
窪田 泰江 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 助教 (00381830)
郡 健二郎 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (30122047)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
15,800千円 (直接経費: 15,800千円)
2006年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2005年度: 11,300千円 (直接経費: 11,300千円)
|
キーワード | 間質細胞 / 平滑筋 / 過活動膀胱 / 細胞内カルシウム / ペースメーカー細胞 / 細胞内カルシウム貯蔵部位 / Kit受容体 / 尿流出路閉塞 / 細胞内カルシウム濃度 / ギャップ結合 / Kit免疫反応陽性細胞 |
研究概要 |
1.膀胱過活動を認めた尿流出路閉塞モルモット膀胱で、Kit・ビメンチン抗体陽性間質細胞(IC)は粘膜下層にびまん性に増加しており、粘膜・神経線維間の情報伝達亢進への関与が示唆された。電子顕微鏡下で豊富なミトコンドリアを有するICは相互にあるいは平滑筋・神経と近接していた。 2.ウサギ尿道ICの自発細胞内カルシウム(Ca)濃度変動は、L型Caチャネル非依存性Ca流入と、細胞内貯蔵部位からのCa遊離の協調により起こり、一酸化窒素(NO)により抑制、αアドレナリン受容体刺激により促進された。交差相関検定によりIC-平滑筋間の自発Ca濃度変動の約20%にのみ時間的相関を認め、ICは不確実なペースメーカー細胞であると考えられた。 3.モルモット膀胱(多筋線維束)標本で、NO供与体は自発収縮を亢進、サイクリックGMP(cGMP)は抑制、シルデナフィル(sild)は約65%の標本で収縮を抑制、残りに対して無効であった。No供与体はcGMP非依存性に単一筋線維束の活動電位の頻度を増加させ、Sildは無効であった。膀胱平滑筋に対してcGMPは抑制作用を、NOはcGMP非依存牲の興奮作用を有し、sildは筋線維東間の機能協調を阻害して抑制作用を示すと考えられた。 4.ウサギ陰茎海綿体組織のICはプロスタグランジン(PG)合成酵素であるCOX-2を発現しており、PGを遊離して平滑筋自動運動の発生および神経性ノルアドレナリンの作用を増強していることを示した。またNOによる抑制性神経筋伝達はおもに収縮蛋白のカルシウム感受性低下により起こることを示した。 5.モルモット膀胱平滑筋に存在するT型Caチャネルの開口は自発活動電位に先行する緩除脱分極を形成する一方、T型チャネルを介したCa流入は小コンダクタンスCa依存性カリウムチャネルを開口し静止膜電位の形成に関わっていることを示した。
|