研究課題/領域番号 |
17390468
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
蓑島 伸生 浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 教授 (90181966)
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研究分担者 |
堀田 喜裕 浜松医科大学, 医学部, 教授 (90173608)
北川 雅敏 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50294971)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
16,760千円 (直接経費: 15,500千円、間接経費: 1,260千円)
2007年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2006年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2005年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
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キーワード | 視細胞 / 錐体 / 杆体 / 培養細胞系 / 癌化 / トランスデューシン / トランスジェニックマウス / SV40 LargeT抗原 / 培養系 / 色覚オプシン / ロドプシン |
研究概要 |
【目的】視細胞で起こる遺伝子疾患の発症機序の研究のために視細胞の性質を保持する培養細胞株があれば良い材料となるが、その種の細胞の報告は少ない。本研究は視細胞に特異的に発現する遺伝子のプロモーターに細胞不死化遺伝子を連結してマウス胚に導入し、発生した腫瘍から細胞株を樹立することを目的とした。 【方法】杆体、錐体の各々に特異的に発現するGタンパク、GNAT1とGNAT2のプロモーターを単離し、それらの下流にSV40 LargeT、さらに両視細胞で発現するレチノイド結合タンパクIRBPのエンハンサー配列を連結して発現ベクター(pGNAT1及びpGNAT2)を構築した。これらをマウス胚に導入し、トランスジェニックマウス(TgM)を作製した。TgMの眼や他組織を観察し、発生した腫瘍からの細胞株化を試みた。 【結果】pGNAT2で得られたTgMで視細胞のアポトーシス様変化と松果体由来と考えられる脳の腫瘍を認めた。抗体を用いてそれらの組織でのLargeTの発現を確認した。脳の腫瘍組織を培養したところ、増殖する細胞群を得たので240日間継代を繰り返した。その後、細胞をクローン化し、株化細胞G2P-7を樹立した。G2P-7が発現する遺伝子をRT-PCR法で解析したところ、Gnat2は発現していたが、Gnat1は発現していなかった。また、ルシフェラーゼによるプロモーター活性測定の結果、Gnat2はGnat1より高値を示した。また、Irbpと松果体特異的Trp水酸化酵素Tph1も有意なプロモーター活性を示した。一方、pGNAT1で得られたTgMでは一部の脳に腫瘍が発生したが、細胞の株化は成功しなかった。 【結論】松果体由来と考えられるマウスの腫瘍から、Gnat2を発現するがGnat1は発現しない細胞株G2P-7を樹立した。G2P-7は視細胞や松果体で発現するヒトやマウス遺伝子の発現解析研究に利用出来ると考える。 【付記】この成果は、2008年7月の日本遺伝子診療学会、2009年4月の日本眼科学会で口頭発表した。現在、英語論文投稿中である。
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