配分額 *注記 |
16,890千円 (直接経費: 15,600千円、間接経費: 1,290千円)
2007年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2006年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2005年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
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研究概要 |
アメロブラスチンN端合成ペプチド(16N)を新規骨治癒促進薬として用いることができるかどうかを検討した結果,以下のことが明らかとなった. 1.骨芽細胞に対して最大の生物活性を示すアメロブラスチンフラグメントを決定するため,ペプチドの長さを変えてその生物活性の消長をMC3T3-E1細胞のアルカリホスファターゼ活性や石灰化能等に対する影響を指標に検討した結果,N端部の16アミノ酸部分(16N)に最大の活性があることが示された。 2.骨芽細胞に対する16Nの影響が,どのような伝達系を介して作用するかを明らかにするため, ST-2ならびにMC3T3-E1細胞に対する代表的MAPKの動態を解析したところ, p38のリン酸化を示す結果が得られた。 3.16Nの受容体を解析するため, MC3T3-E1細胞に16NをコードするDNAを導入した結果,細胞外分泌が可能なベクターを導入したもののみに高いALP活性がみられ,受容体が膜に存在することが示された。 4.16Nに対する受容体の同定を検討した結果,受容体の決定には至らなかったが,骨芽細胞の細胞膜表面に存在するCD63がアメロブラスチンの受容体として働く可能性が示された。 5.In vivoの骨欠損モデルを用いて16Nの骨治癒促進作用を検討したところ,明らかな治癒促進効果が認められた。以上の所見から,16Nを新規骨治癒促進剤として用いることができることが示された。
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