研究課題/領域番号 |
17390508
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
興地 隆史 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80204098)
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研究分担者 |
吉羽 邦彦 新潟大学, 医歯学系, 助教 (30220718)
吉羽 永子 新潟大学, 医歯学系, 助教 (10323974)
大島 勇人 新潟大学, 医歯学系, 教授 (70251824)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
14,340千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 840千円)
2007年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2006年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
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キーワード | 樹状細胞 / 象牙質 / 歯髄複合体 / 歯髄炎 / 根尖性歯周炎 / 免疫組織化学 / 超微形態 / MHC class II分子 / 共刺激分子 / CD83 / CD86 / CD11c / 半導体レーザー |
研究概要 |
本研究では歯髄疾患、およびその継発疾患である根尖性歯周組織疾患の病変部を試料として、各種樹状細胞亜群や補助シグナル分子発現細胞の超微形態学的・免疫細胞化学的検索を行い、以下の所見を得た。 1.ラット臼歯に露髄開放により誘発した実験的歯髄炎あるいは根尖性歯周炎の病変部に存在する樹状細胞の挙動を、特にMHC class II分子、CD11c,CD86およびOX62(抗ラット樹状細胞亜群)発現細胞に着目しながら、光顕、電顕免疫組織化学的に検討した。その結果、正常な歯根膜や誘発された根尖病変部ではCD11cとOX62への反応性から樹状細胞が二群に大別可能であることを確認するとともに、両者が起源・成熟段階・さらには機能的に異なる群を形成している可能性を見出した。また、CD86陽性細胞は、病変内でMHC class II分子発現細胞の約10%の比率で存在するとともに神経線維にしばしば近接して分布しており、成熟樹状細胞と神経系との相互作用が病変形成を修飾している可能性が示唆された。さらに歯髄の創傷治癒過程での樹状細胞の挙動・役割を追究するため、MTAによる直接覆髄モデルを確立し、新生被蓋硬組織形成による治癒が確実に生じることを見いだすとともに、その初期過程で創傷部近傍に樹状細胞様細胞が集積することを確認した。 2.ヒト根尖性歯周炎組織では、HLA-DR陽性の樹状細胞はリンパ球高密度領域に主として分布することを光顕、電顕免疫組織化学的に確認した。さらに、同領域では樹状細胞におけるCD83,CD86発現およびTリンパ球におけるCD28発現が亢進していることが、レーザーマイクロダイセクション法で採取した細胞のRT-PCR解析から見いだした。従って、樹状細胞が同部で抗原提示細胞としてTリンパ球活性化に関与する可能性が示唆された。
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