配分額 *注記 |
16,410千円 (直接経費: 15,600千円、間接経費: 810千円)
2007年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2006年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2005年度: 10,200千円 (直接経費: 10,200千円)
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研究概要 |
唾液腺腫瘍と正常唾液腺についてCGH法によるゲノム解析、マイクロアレイ解析、2次元電気泳動-質量分析法によるタンパク発現のプロファイリングを行い、唾液腺腫瘍における特異的発現遺伝子、ならびに疾患関連遺伝子を検索し、腫瘍の臨床諸指標と関連する分子腫瘍マーカーを検索した。 最も一般的な唾液腺腫瘍である多形性腺腫、腺癌、腺様嚢胞癌に関して比較を行った。その結果、染色体・ゲノムレベルで各組織型に特異的なパターンが得られ、異常を示した染色体部位とその近傍にある遺伝子がこれらの唾液腺疾患に関係している可能性が示唆された。また、2 dimensional difference in-gel electrophoresis (2D-DIGE)、質量分析装置(MALDI-TOF/MS)、peptide mass fingerprinting (PMF)法によるタンパク同定を行った。また、Affymetrix社製GeneChipとreal time PCRで遺伝子発現量を解析した。さらに、抗体のあるタンパクはWestern Blottingと免疫組織染色を行った。その結果、Stathmin,Maspin,SIGLEC8,SERPINB2,BOK,LGALS7,ANXA8,FAT3,CDKN1A,FBN2,IGFBP2などの因子が有意に腫瘍において発現増強しており、ECHS1,SOD2,ALAD,Proapolipoprotein,SERPINB1,NALP1,CASP8,CD28,ATP2B2などが発現減弱していた。これらの内、特に発現が腺系腫瘍で著しく亢進していたStathminとMaspinについて多くの臨床サンプルで発現状態をmRNAレベルとタンパクレベルで検索した。その結果、Stathminは癌化との関連が強く示唆され、Maspinは腺癌の分化度、組織型との関連を強く示唆された。
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