研究課題/領域番号 |
17390563
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会系歯学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小関 健由 東北大学, 大学院歯学研究科, 教授 (80291128)
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研究分担者 |
高橋 信博 東北大学, 大学院歯学研究科, 教授 (60183852)
田浦 勝彦 東北大学, 病院・講師 (90005083)
小澤 雄樹 東北大学, 病院・講師 (90125518)
井川 恭子 東北大学, 大学院歯学研究科, 助手 (40241640)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
14,500千円 (直接経費: 14,500千円)
2006年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2005年度: 12,200千円 (直接経費: 12,200千円)
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キーワード | レーザー / 診断装置 / う蝕 / リスク診断 / エナメル質 / 再石灰化 / 非破壊試験 / 脱灰 / 根面齲蝕 / 超音波 / 齲蝕進行度 |
研究概要 |
高齢者社会で大きな問題となる、歯周疾患で露出した根面に発生する根面齲蝕の診断基準に関しては、硬組織欠損を計測するか脱灰象牙質の軟化程度を数値化する手法が考えられるが、現時点で世界的に規格化された計測方法はなく、これが疫学と研究を妨げている。本研究では、この根面齲蝕を計測する為に、光学的にはレーザーを用いた計測方法を、物理的には超音波を用いた計測法を開発してその評価を行った。製作した非破壊う蝕進行度評価装置の超音波センサは、非常に小型で口腔内でも取り回しが良く、さらに接触子の先端をステンレス製の直径1mmの半球状の形状にしたことにより、超音波振動により歯質表面が削合される問題点を解消した。さらに接触子を、新たに開発した接触圧を一定に保つことができる定圧発生機構を応用したプローブ上に配置することにより、口腔内でも手指を使ってセンサを一定圧で測定部位に作用させることができるようになり、手指を用いる再現性のある測定法が確立した。このセンサは非常に鋭敏であるが、規格化した測定には、標準切片による標準化が必要であることが示されたが、臨床的に考えられる各種状況において、読み取り値の再現性は高いことが確認された。一方、レーザー光を用いた蛍光による根面齲蝕の読み取りは、歯肉縁下歯石の存在と読み取り値が判別不能であることが明らかとなり、進行の度合いの見積においても良好な結果が得られなかった。これらから、超音波を用いた非破壊う蝕進行度評価装置を応用することにより、根面齲蝕の臨床診断が可能となり、さらに、根面齲蝕が急速に増加する高齢者において、歯の喪失の半分を占める根面齲蝕の進行とその対策を提示することが可能になるので、口腔内健康を高く維持する大きな推進力となるであろう。
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