研究課題/領域番号 |
17401031
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
人文地理学
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研究機関 | 国立民族学博物館 |
研究代表者 |
池谷 和信 国立民族学博物館, 民族社会研究部, 教授 (10211723)
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研究分担者 |
野中 健一 立教大学, 文学部, 教授 (20241284)
佐藤 廉也 九州大学, 大学院・比較社会文化研究院, 准教授 (20293938)
飯田 卓 国立民族学博物館, 研究戦略センター, 助教 (30332191)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
14,540千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 1,140千円)
2007年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2006年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2005年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | 自然資源 / 環境史 / 熱帯アフリカ / 資源利用 / 生活様式 / カラハリ砂漠 / 火入れ / アンゴラ |
研究概要 |
本研究では、熱帯アフリカを対象にして自然資源の利用に関わる現状とその変遷を環境史の視点から明らかにすることを目的とする。具体的には、この地域に展開されている狩猟、採集、漁労、牧畜、農耕などの生業活動に注目することをとおして、各々の生業の資源利用のあり方とその歴史的変遷、及びそれを引き起こした要因を明らかにすることをねらいとした。 まず過去3年間において、4名のメンバーがそれぞれ、現地調査の成果を日本アフリカ学会、日本地理学会、日本文化人類学会などで研究発表することでアフリカの環境史的研究に関わる最新の成果を示すことができた。そのなかには、ボツワナの狩猟採集民サンを対象にして植民地時代における天然痘に代表される疾病史のあり方、および出生および死亡率が大きく関与するエチオピアの焼畑農耕民マジャンギルにおける人口動態と農耕の変遷との対応関係、それにモザンビーク北部沿岸における海洋資源利用の地域生態史などの内実が現地調査の結果をふまえて詳細に報告された。また、南部アフリカで広く食用にされるモパニガの幼虫の採集活動と流通については、南アフリカでの実態およびその周辺地域における流通生産システムと市場での販売状況が明らかにされた。このように、熱帯アフリカでは現在でも自然資源に依存した生業が活発に行われており、その生業は周辺地域の商品経済と不可分に結びついているのである。 以上のように、これまでの熱帯アフリカの各地のフィールドにおいて自然資源利用の実態が明らかにされたのであるが、アフリカ大陸における様々な生業に関与する資源利用の変遷を土地利用の変容モデルとしてまとめることは、今後の課題として残された。
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