研究課題/領域番号 |
17402027
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
経営学
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
藤原 孝男 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (70173490)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
9,230千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 630千円)
2007年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2006年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2005年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | バイオベンチャー / 知的財産 / リアルオプション / オプションゲーム / リアルオプション分析 / 知的財産権 / デスバレー / リアルオプション分析(ROA) |
研究概要 |
日本のバイオベンチャー創業化の遅れを克服する目的で日本的経営の回復可能性の定量的説明と同時に、臨床難病需要への基礎研究に基づく画期的医薬開発を可能にする意思決定方法として、米英バイオベンチャーや大手製薬企業で使用されているリアルオプション分析(ROA)の可能性・限界を中心に研究を行なった。 北海道をはじめ関東・関西・九州及び中部でも有力なバイオベンチャーは創業・成長中であり、生命科学での基礎研究の事業化プロセスの整備が行われている。創薬系バイオベンチャーはデスバレー(長期的負のキャッシュフロー)に直面する可能性が高いけれども、リアルオプションの設計によって負のNPVを正のENPVに一定の範囲内で変換可能であることを示した。また、モンテカルロシミュレーションを用いて、2項格子モデルによる1シナリオではなく、複数シナリオによる確率的状況を想定したROAでは、リターンの期待値を負から正に改善するだけでなく、リスクを同時に削減できることを定量モデルにて示した。また、バイオベンチャーのデスバレー克服を目指した戦略的提携の合理的意思決定に向け、リアルオプションとゲーム理論とを統合したオプションゲームのモデル化を試みた。生産量競争と価格競争とでは条件が異なるが、非協力ゲームでも提携やオープンイノベーションに向けた最適な戦略選択を示すモデル化の可能性を示した。 研究意義は、製薬大企業よりも画期的な医薬開発プロジェクトに適した創薬系バイオベンチャーがデスバレーを克服するために、知財を基礎にしたリアルオプションの設計や、製薬大企業との戦略的提携におけるオプションモデルによる最適な戦略選択方針をモデル化したことにある。 重要性は、今後高齢化が予想され、自動車に代替する次世代産業が必要な中でバイオ産業における基礎研究成果を事業化する際の長期的な投資決定に関する定量的経営モデルを構築・検証したことにある。
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