配分額 *注記 |
4,230千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 330千円)
2007年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2006年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
研究概要 |
本調査研究は,日本および海外の総合的な学習のユニークなカリキュラム開発および授業実践事例の取材を通して,総合的な学習の実践をつくる際のカリキュラム・コンセプトや,カリキュラム開発チームの構成の実情を明らかにすること,さらに取材した実践校・授業クラスの取り組みをビデオ撮影し,映像データを編集処理して各国の総合的な学習の実践を具体的に学ぶデジタルコンテンツを開発することを目的とした。これらの調査研究の成果は,総合的な学習のカリキュラム開発に求められる教師の力量を検討していく際の基礎データを提供することになるとともに,教員養成にかかわる大学の授業や現職教師の研修機会に,「総合的な学習」を具体的に学んでいくためのDVD教材を提供するという形で社会貢献できる。 本研究では,日本国内の「総合的な学習」および北欧フィンランド,デンマーク,スウェーデンと西欧オランダ,ドイツにおける総合的な学習の授業を参観し,授業者にインタビュー取材をするという方法を重視した。各国(各校)の「総合」のカリキュラムの概要や実際の授業に関しては報告書に掲載しているが,総じて海外の総合的な学習の実践は,個々の担任教師にゆだねるという日本的な実践は少なく,リーダーとなる教師を中心にチームの構成の仕方や協働で取り組むためのシステム作りが重視されているという傾向を明らかにできた。 海外の学校における「総合的な学習」の授業実践に関わる教師たちの日常に接する中で,カリキュラム開発には,教師個人の力量という条件以上に,教師スタッフの協同体制による実践研究システムの具体を明らかにすることが重要だということが確認された。各国での実践を撮影した「総合」の映像をわが国の教員研修等で有効活用するという目的で作成したDVD教材も,今後は各国間で相互に映像資料の交換ができるような発展的な協同研究に進化させていくことが今後の課題となった。
|