研究課題/領域番号 |
17404013
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
土木環境システム
|
研究機関 | 独立行政法人国立環境研究所 |
研究代表者 |
一ノ瀬 俊明 独立行政法人国立環境研究所, 社会環境システム研究領域, 主任研究員 (30231145)
|
研究分担者 |
白 迎玖 東北公益分科大学, 公益学部, 准教授 (50372884)
泉 岳樹 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 助教 (10336513)
三上 岳彦 首都大学東京, 都市環境学部, 教授 (10114662)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
14,210千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 810千円)
2007年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2006年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
2005年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
|
キーワード | ヒートアイランド / 河川 / ミティゲーション / 暑熱 / 環境復元 / ソウル / 大気環境 / 大気汚染 |
研究概要 |
2006年まで4年間の8月中旬に、復元河道近傍および河道より100m以内の5地点で、集中的な移動・定点観測による体感温熱指標SET^*の観測(温・湿度、風速、天空放射、地物表面温度)を行った。また、サーモカメラによる地物表面温度の観測、シンチロメーターによる上向き顕熱フラックスの観測、ソウル市政府が観測している大気汚染物質濃度の時系列解析などを行ってきた。CFDモデルによる数値シミュレーションからは、復元河道上を吹走する冷気が渦を巻きながら、河道に直交する街路へ南北同時に侵入する様子が計算された。 2006年夏季に超音波風向・風速計などによる集中気象観測を行った結果では、河道上および河道南側80m付近で清渓川に沿った西風(海風)の強・弱に対応して、気温の下降・上昇が見られ、河川から周辺地域への冷却効果のプロセスが実証された。そこで2007年夏季の集中気象観測では、冷気の川面から周辺市街地へ輸送されるプロセスに関して、その発生源である河道内の気象学的なメカニズムを検証することを目的として、河川真中と南北川岸において、ポールを立て、鉛直(高さ別)に気温や湿度の測定を行った。清渓川の河川水による冷却効果については、川面に近い高度ほど気温が低く、水蒸気密度(絶対湿度)が大きい傾向が見られた。また、南側の鉛直分布に関しては、北側より相対的に気温が低い傾向が見られた。また地表面に近いほど気温が低くなっている傾向が見られた。一方、北側では日中地表面に近いほど気温が高くなっているのがしばしば観測されている。それらの要因としては南側沿道の地表面には植物が繁茂しているのに対し、北側の地表面はコンクリート面がむき出しになっていることが考えられる。以上の結果から南側河岸の方に冷気層が形成されている可能性が示唆された。
|