研究課題
基盤研究(B)
近年、生態系を維持する生物的環境基盤として、微生物相の重要性が注目されるようになってきた。しかし、環境基盤を支える微生物相の研究は未だ断片的で、系統的な理解を得るまでに至っていない。沖縄とオーストラリア北東部は、北半球と南半休の離れた位置にありながら、類似した生物相も多く見受けられる。本研究では、両地域の比較微生物生態学研究を展開していくために、その比較研究ための海外調査およびサンプリングを実施した。平成17年度の陸域調査では、オーストラリアと日本に生息するシロアリ類と、その体内に棲息する微生物の炭素代謝と窒素代謝に関する役割について検討した。その結果、物質循環の上で重要な働きを担うシロアリ栄養共生微生物系に、両地域間に普遍的な微生物基盤が存在することが明らかとなった。しかし、これらは全く同一のものではなく、そこに関わる微生物組成や各微生物の機能には、地域性や環境を反映した差異があることも示唆された。平成18年度の海域調査では、オーストラリアと沖縄のサンゴ礁生態系を維持している未知微生物相探索のためのサンプリング調査をおこなった。複数海域で採取した塊状サンゴ群体を調べることにより、これまで知られていなかった骨格内藻類の多様性を明らかにし、南半球と北半球間で比較検討を通して、普遍性と地域性を調べた。現在、サンプルの処理と解析を継続中である。
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