研究課題/領域番号 |
17406003
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
生物分子科学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊藤 美千穂 京都大学, 薬学研究科, 准教授 (30283592)
|
研究分担者 |
本多 義昭 姫路獨協大学, 薬学部, 教授 (00093310)
木内 文之 医薬基盤研究所, 薬用植物資源研究センター, センター長 (60161402)
北山 隆 近畿大学, 農学部, 准教授 (00278730)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
14,260千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 1,260千円)
2007年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2006年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2005年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
|
キーワード | 国際研究者交流 / ラオス:ベトナム:タイ / 民間伝承薬 / フィールドワーク / ジンコウ / シナモン / シソ / 薬用資源植物 |
研究概要 |
本研究は、フィールドワークを軸として、ターゲットとする薬用植物についてのインテンシブな研究と、地域の民間伝承薬・薬用資源全般を対象としたエクステンシブな研究を組み合わせたプロジェクトとして計画しました。調査地域をインドシナ、特にラオス、ベトナム、タイの3国に絞り、時期を変えて繰り返し現地とラボを往復することで多様なサンプルとそれらに付帯する情報を効率よく収集することができ、特にインテンシブなターゲットとしたジンコウ、ケイヒ、シソについては多くの新たな知見を得ました。ジンコウに関しては、現地圃場での成木を使った処理実験と、実験室での培養細胞を使った化合物投与実験等の結果を組み合わせた考察から、香気成分構成要素のうち、セスキテルペン類は障害応答とよく似た仕組みで成分の生合成が誘導されるが、クロモン類はこれとは異なり、細胞死と並行して蓄積量が増加することを明らかにし、植林木を用いた沈香生産にむけての基礎的知見を得ました。ケイヒについては、ベトナム中南部に産するMN桂皮と呼ばれるものが特に他の産地のものより甘いということから含有成分と甘みに関して追究し、ケイアルデヒドが甘みに最も大きく関与する成分であることを明らかにしました。シソに関しては、インドシナ山岳地域を中心とする陸稲栽培ではエゴマ(シソと同種)を混作することが一般的に行われており、人々はそのタネを食することから葉茎の精油型には無頓着で選択圧が殆どかかっておらず、収集してみると多様な精油型が見出されました。それらの中から、精油成分生合成中間体と予測される化合物を多量に含むものを初めて発見し、育種を開始しました。ショウガ科植物については、バイオマスとしての利用を意識した有機合成反応に関する研究を重ねています。以上のように、本研究では、インドシナ特産の薬用資源植物を取り上げ、多様なアプローチで有効利用を考えるための多くの基礎的知見を得ました。
|