研究概要 |
本研究では対象を水、砂、雲、煙、粘土状物質とし、これらをソフトオブジェクトと総称して扱う。現実感のあるソフトオブジェクトのCG画像を生成する技法と、環境の変化によるオブジェクトの変形を、ユーザフレンドリーに会話的かつ容易に操作し、感性や感情に訴えるリアルタイムアニメーションの生成を実現する。こうした技術を確立することによって、科学計算分野のみでなく、産業界(映像分野)への応用(表現力の豊かなCG技術)の実現・普及を目的とした。 本研究ではソフトオブジェクトを3つに分類して考えた.すなわち,(1)動物の身体や人体のような柔軟物体,(2)油絵の具のような流動物体,(3)水,砂,雲,煙といった不定形の自然物までを考えた。本研究においては,それらのソフトオブジェクトのダイナミックスの解析とモデリング(変形法)、および光の反射,屈折や散乱を含む光学的効果の描画手法を提案した.さらにより効果的・実用的なシステムとするため,近年性能向上が著しいグラフィックスハードウェア(GPU)を効率的に利用するCGシステムの開発を行った.また、力覚フィードバック装置を利用してリアルな感覚によるソフトオブジェクトの操作も可能とした。
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