研究概要 |
1.3次元シーンの高密度・高精度な表示技術 画像から多面体として復元した3次元形状が実際の形状とどこで食い違っているかを画像上で検出する新しい手法を開発した.この結果,より自然な3次元表示が可能になった. ユーザを取り巻く全周シーンの複数画像の表示が視点の360度回転によって連続的に接続されるという条件のもとで各々の画像を最適に張り合わせる手法を開発した.この結果,任意の視点移動に対して連続的な表示が可能となった. 2.幾何学的当てはめ問題の高精度化理論とその応用 代表者が提案して世界中に影響を与えた「くりこみ法」を精度の理論限界と関連づけて理論的な背景を明ちかにした.さらに第1近似しか知られていなかった誤差を2次の項まで厳密に解析し,従来のどの方法よりも精度の高い「超精度」の方式を発見し,実験的に検証した. 3.2画像からの基礎行列の効率的な高精度計算 画像からの3次元形状復元の出発点となる基礎行列を誤差のある対応点データから精度よく計算する方法を開発し,従来のどの方法よりも高精度かつ効率的に計算できるようになった. 4.ビデオ画像からの高精度かつ効率的な3次元形状復元 ビデオ画像上の特徴点の追跡からアフィンカメラモデルによってシーンの3次元形状を効率的に計算する「因子分解法」を従来のすべてのモデルを含む一般的な方式に拡張し,適切なカメラモデルが自動的に選択されることをシミュレーションおよび実ビデオ画像実験によって実証した. また,より精度の高い「自己校正法」に途中の反復計算の重複を防ぎ,先を予測する方法を組み込むことによって,実行が数千倍にも高速化されることを示した.
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