研究課題/領域番号 |
17500205
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経科学一般
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
田岡 三希 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (80236174)
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研究分担者 |
田中 美智雄 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (00057738)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,650千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 150千円)
2007年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 大脳皮質第二体性感覚野 / 頭頂間溝領域 / 両側性ニューロン / 単一神経活動 / 手指運動制御 / 触覚認知 / マカクザル / ムシモール注入 / 手指の運動 / 口腔組織の運動 / 連続動作 / 大脳皮質第一体性感覚野 / 手指再現領域 |
研究概要 |
両手で単一物体を操作するときの手指運動制御機構を明らかにする目的で以下の実験を行った。 1.両手ニューロンが見つかる第一体性感覚野(S1)と第二体性感覚野(S2)の神経連絡を明らかにした。S1手指領域の2/5野からはS2手指領域内に2つの投射領域が存在した。また、この2領域に挟まれた領域には3b野からの投射が存在したことから、S2手指領域は解剖学的に異なる3領域から構成されていることが解った。 2.サルに「見えない位置に置かれたエサを取り、手を持ち替えてから食べる」というエサ取り課題を訓練したところ、エサを持ち替えるときにだけ発火するニューロンがS2手指再現領域と頭頂間溝領域で見つかった。これらは単一物体操作に関わるニューロンと考えられるが、ニューロン数は多くなかった。また、ムシモール注入による障害は見い出すことができなかった。 3.手指と口の運動の両方に応じるニューロン 上記エサ取り課題中に発火するニューロンを手の動きだけに応答するニューロン(hand-onlyneuron)と手と口の両方の動きに応答するニューロン(hand-mouth neuron)に分けて解析した。その結果、左右どちらの手の動きに対しても応答する両側性の活動を示すニューロンの割合は前者が49%で後者が95%であった。このことは、S2では手と口という異なる体部位の情報統合と左右の手の情報統合が同時に生じるとを示している。それらの記録部位を調べたところ、両者とも頭頂弁蓋部の浅い方で記録され、深い方には手の動きに応じないニューロンが多かった。このことはS2が機能的に異なる複数の部位から構成されていることを示している。hand-mouth neuronsの中には、課題遂行中、持続的に発火する物が多く見られた。また、エサなどへの接触に応答するニューロンが少ないことから、一連の動作全体の情報表現に関わっていると考えられた。
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