研究課題/領域番号 |
17500231
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
|
研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
篠田 晃 山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40192108)
|
研究分担者 |
柳井 章江 山口大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (20284854)
藤永 竜太郎 山口大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (30335723)
國分 啓司 山口大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (00432740)
河野 純 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (80251924)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
2,910千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 210千円)
2007年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | 斑点小体 / hPAX-P2 / HAP1 / 脊髄球筋委縮症 / ハンチントン病 / アンドロゲン受容体 / 小胞体 / 神経細胞質封入体 / sortilin / SorLA / LR11 / tublin / dynactin / エストロゲン受容体 / mRNA / 神経細胞 / 視床下部 / 脊髄球筋萎縮症 / ポリグルタミン / HAP1mRNA / 電顕法 / in situ hybridization / 免疫組織化学 |
研究概要 |
胎盤由来未知抗原hPAX-P2抗体で標識される神経細胞質封入体「斑点小体stigmoid body(STB)」のマーカーとしてHuntingtin-associated protein 1(HAP1)が注目される。本研究では、初めにこのHAP1のSTBへの局在と培養細胞内cDNA導入によるSTBの出現が確認された。また種々の分子生物学的・組織化学的手法を駆使して、hPAX-P2抗体がHAPlAとHAPlBの共通C末近傍領域XP2Sを認識し、HAP1がhPAX-P2Sそのものであったことを証明し、XP2S領域はSTB形成時に露出され、細胞質内分散時に被覆され、STB形成の鍵を握ることを示した。免疫電顕解析では、HAP1の局在は主としてSTBと近傍の小胞体様管腔構造にあるが、KDEL配列等小胞体マーカー抗体、Golgi装置、ミトコンドリア、エンドゾームマーカー等の抗体では検出できず、IHCとISHによるその他の構成分子のスクリーニングでもSTB内局在分子は同定できなかった。病態への関与については、STB/HAP1が、ハンチントン病と同様なpolyQ伸長性疾患である球脊髄性筋萎縮症(SBMA)の原因分子、アンドロゲン受容体のリガンド結合部位とpolyQ長依存性に結合し、核移行の動態制御を介してアポトーシスを抑制することを突き止めた。この発見は、SBMA患者の脳における神経変性の発症が、STBがあまり存在しない下位脳幹・脊髄運動核等のアンドロゲン受容体発現部位に特異的に起こり、STBが共存する辺縁系・視床下部では起きにくい事実を説明する。最近、米国から17型脊髄小脳変性症(SCA17)の原因分子TATA結合蛋白(TBP:ataxin17)でも同様にSTB/HAP1が結合性に核移行制御を行なうという斑点小体STBのHAP1細胞保護仮説を支持する報告がなされた。
|