研究課題/領域番号 |
17500240
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 名古屋大学 (2007) 日本医科大学 (2005-2006) |
研究代表者 |
山本 直之 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 准教授 (80256974)
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研究分担者 |
薛 昊がん (薛 ほうがん) 日本医科大学, 医学部, 助教 (10328809)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,740千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 240千円)
2007年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 神経回路 / 脳 / 進化 / GnRH / 終神経 / 魚類 / 中脳 / 硬骨魚類 |
研究概要 |
終神経には生殖腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)を含有するニューロンが存在する。これら終神経のGnRH細胞は下垂体制御系ではなく、神経修飾系として行動に対する動機付けに関わると考えられている。しかしながらその機能の全貌はいまだ不明であり、その大きな原因の1つはこの神経系の入出力回路がよくわかっていないことである。終神経のGnRH系は魚類で特に発達しており、有用なモデルである。唯一スズキ型魚類において入力神経路の研究が存在するが、スズキ型魚類での知見が他の動物に共通であるのか不明である。出力系についても、GnRH作動性入力を受ける構造について、解剖学的に正確かつ詳細に記載した報告は存在しない。 1)メダカとキンギョなどスズキ型魚種以外を材料として、終神経GnRH細胞への入力回路を調査した。その結果、スズキ型魚類に近縁なメダカではスズキ型魚類と共通の神経回路が存在することがわかった。一方、キンギョでは回路はかなり異なることがわかった。しかしながらこれまで明らかになった神経回路は、全て感覚情報を終神経GnRH系に送ることがわかった。なお、キンギョにおける終神経GnRH細胞への入力源は我々哺乳類の視床に相当する場所であり、終神経以外にもここから終脳の大脳皮質に相当する領域にも情報が伝えられる可能性が浮かび上がってきた。 2)GnRH作動性入力を受けるニューロンはGnRH受容体を発現しているはずである。ドワーフ・グーラミーのGnRH受容体に対する抗体を作製し、その脳内分布を調べた。免疫陽性ニューロンは、主に視索前野と二次内臓感覚核に特にみられた。視索前野は性行動の制御に関わることが知られている。GnRH神経系は内臓感覚処理にも関与するのかもしれない。
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