研究課題/領域番号 |
17500241
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 東洋大学 (2006-2007) 聖マリアンナ医科大学 (2005) |
研究代表者 |
金子 律子 (大谷 律子) 東洋大学, 生命科学部, 教授 (00161183)
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研究分担者 |
宮下 知之 財)東京都医学研究機構, 神経機能・分子治療研究部門, 研究員 (70270668)
渡辺 知保 東京大学, 医学系研究科, 教授 (70220902)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,710千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 210千円)
2007年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | シナプス / シナプシンI / 発生 / 女性ホルモン / 女性ホルモン受容体 / 細胞・組織 / 神経科学 / プロテオーム / シグナル伝達 / 大脳皮質 / シナプス形成 / プロテオミクス解析 / 培養細胞 / エストロゲン / APC蛋白質 / CaMキナーゼ |
研究概要 |
本研究では、ステロイドホルモンがシナプス形成に及ぼす作用と作用機序について明らかにすることを目的として行われた。本研究ではラットの培養神経細胞を用い、まずシナプス形成に対して女性ホルモンがどのような影響を及ぼすか前シナプス部分に存在する蛋白質に注目して解析した,次に、その変化の作用機序を各種阻害剤を用いた実験により調べた。まず、女性ホルモン(エストラジオール、E2)および女性ホルモン様作用を示す内分泌撹乱物質(ビスフェノールA(BPA)、ノニルフェノール(NP))が前シナプス部分に存在するシナプス関連蛋白質シナプシンIの細胞内局在に変化を及ぼすことを発見した。またこの変化に伴うシナプシンI蛋白質の発現量の変化やシナプシンImRNAの発現量の変化は認められなかった。そこで作用機序について阻害剤を用いた解析を行った。その結果、1.リン酸化シナプシンI部位特異的抗体を用いたwestern解析により、リン酸化シナプシンIはリン酸化部位特異的変化を示すことが分かった。2.転写・翻訳阻害剤はシナプシンIの局在変化に影郷をしなかった。3.エストロゲン受容体の拮抗薬により局在変化は有意には抑えられなかった。4.E2-BSA添加実験でも局在変化が再現された。5.ERK阻害剤は著しくE2による局在変化を阻害した。6.CaMKII阻害剤もE2による局在変化を阻害した。7.シナプトゾーム分画を集め、リン酸化酵素の局所的変化を観察する実験からは明確な知見を得る事ができなかった。以上から、女性ホルモンがシナプシンIの細胞内局在に関与していること、及びその作用はnon-genomicな作用であると考えられた。ERKおよびCaMKがどのような関与をするかについては更に詳細な検討が必要である。
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