研究課題/領域番号 |
17500242
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
藤原 範子 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (10368532)
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研究分担者 |
鈴木 敬一郎 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (70221322)
大河原 知水 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (50330452)
江口 裕信 (江口 裕伸) 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (60351798)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | スーパーオキシドジスムターゼ / Cu / Zn-SOD / 抗体 / 筋萎縮性側索硬化症 / ALS / 酸化 / 脳神経疾患 / 銅代謝 / モノクローナル抗体 |
研究概要 |
家族性筋萎縮性側索硬化症(FALS)の原因の一つである変異Cu/Zn-スーパーオキシドジスムターゼ(Cu/Zn-SOD)によるALS発症メカニズムの解明を行ってきた。 平成17年度および18年度の研究成果は以下のとおりである。 (1)ヒトCu/Zn-SODのSer102-Arg115、つまりGreekkeyloopを認識する抗ヒトCu/Zn-SODモノクローナル抗体を用いたウエスタンブロット解析で、FALS変異SODはほとんど検出されないことを見出した。また還元や熱などで変性させると、野生型と変異Cu/Zn-SODではモノクローナル抗体との反応性に違いが出ることを明らかにした。これは、Cu/Zn-SODの変異がエピトープ部位であるGreekkeyloopの構造に変化をもたらすことを示唆している。GreekkeyloopはCu/Zn-SODホモダイマーの安定性に大きく寄与しており、この部分が変化しやすいこととSOD全体の不安定性には深いつながりがあると考えられる。(Fujiwara N. J. Biol. Chem.2005) (2)変異Cu/Zn-SODを高発現させた細胞には細胞周期(G2/M期)の遅延とF-アクチンの異常が認められた。抗Cu/Zn-SOD抗体を用いた二次元電気泳動より、変異Cu/Zn-SODとアクチンが直接結合することも示唆された。(Takamiya R. Am. J. physiol. Cellphysiol.2005) (3)Greekkeyloop内のCys111のSH基にSS交換反応で2-MEを導入したCu/Zn-SODが野生型のCu/Zn-SODよりも熱に安定で酸化されにくいことを明らかにした。さらに、Cys111がマイルドな酸化条件下において他のアミノ酸残基より速く酸化され、Cys111のSH基がスルフィン酸(SO_2H)またはスルフォン酸(SO_3H)になることを同定した。(論文を投稿中) (4)SOD1の新規モノクローナル抗体および酸化Cu/Zn-SOD特異抗体の作製を継続中である。
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