研究課題/領域番号 |
17500256
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
井上 順雄 首都大学東京, 健康福祉学部, 教授 (50159985)
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研究分担者 |
中山 孝 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (90150060)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 胚性幹細胞 / ES細胞 / 神経分化 / 神経幹細胞 / 神経細胞 / アストログリア細胞 |
研究概要 |
我々が確立した、ES細胞から神経細胞への分化誘導法に従って、マウスおよびサルES細胞のコロニーをアストロサイト条件培地(ACM)中で浮遊培養し、形成したNeural Stem Sphere NSSからmRNAを調製し、種々の細胞のマーカー遺伝子の発現量を解析した。その結果、ES細胞、エピブラスト、神経外胚葉、神経幹細胞、神経前駆細胞、神経細胞のマーカー遺伝子が、培養に伴って順次発現すること、中胚葉、初期内胚葉、表皮系外胚葉、アストロサイト、オリゴデンドロサイトのマーカー遺伝子は非常に低値であり、増加しないことを明らかにした。そして、NSS法により、サルおよびマウスES細胞はエピブラスト、神経外胚葉、神経幹細胞、神経前駆細胞を経て神経細胞へ一方向的に分化することを明らかにした。さらに、京都大学再生医科学研究所からヒトES細胞の分配を受け、培養を開始し、このNSS法を適用することによって、ヒトES細胞も神経細胞へ分化させることに成功した。一方、マウスES細胞を用いた解析により、NSS法による分化誘導には、ES細胞を単離せずにコロニーのまま浮遊培養することと、ACMを使用することの両方が必要であることも明らかにした。また、プロテオーム解析によって、NSS法によってES細胞から神経幹細胞に分化する過程において、特徴的に増加するいくつかのタンパク質を同定することができた。さらに、神経幹細胞を増殖させる因子である塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)を除去することによって、細胞分裂していた神経幹細胞が選択的にアストロサイトへ分化誘させることにも成功した。サルES細胞を、神経幹細胞を経て神経細胞へ分化させる過程で変化する遺伝子発現について、ヒト遺伝子DNAチップを用いて解析することにより、既知および未知の遺伝子を多数同定した。
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