研究課題/領域番号 |
17500283
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
國田 智 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 講師 (10195472)
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研究分担者 |
八神 健一 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 教授 (40166476)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | マウス / パルボウイルス / 感染症 / 組換え抗原 / ELISA / 抗体検査 / マイクロビーズ法 |
研究概要 |
マウスパルボウイルス(MPV/UT株)とマウス微小ウイルス(MMV)の主要キャプシド蛋白VP2および主要非構造蛋白NS1を大腸菌で発現させ、これらの組換えタンパクを抗原として用いたELISA法を開発した。この組換え抗原ELISAの有用性を、培養MMV抗原を用いた従来のELISA法と比較評価した。MPVのVP2組換え抗原(MPV-rVP2)はMPV抗体と、MMVのVP2組換え抗原(MMV-rVP2)はMMV抗体とそれぞれ特異的に反応した。一方、MMV-rNS1抗原は、MMVのみならずMPV、KRV、H-1に対する抗血清と広範な反応性を示した。MPVを実験感染したマウスは、感染4週間後にMPV-rVP2およびMMV-rNS1 ELISAで抗体が検出されたが、MMV抗原を用いた従来のELISA法では陰性と判定された。また、MPV感染4週間後までは同居感染が成立し、MPV-rVP2およびMMV-rNS1 ELISAにより同居マウス全例から抗体が検出された。以上の結果から、rVP2はMPVとMMVの感染を各々識別可能なウイルス種特異的なELISA抗原であり、MMV-rNS1はげっ歯類パルボウイルス感染を包括的に検査するためのELISA抗原として利用可能であると考えられた。特に、MPV-rVP2.ELISAによるMPV感染症の検査は、従来のELISA法より感度が高く、同居感染マウスの抗体陽転も効率よく検出できることから、検疫や微生物モニタリングにおけるMPV検査法として有用であることが示唆された。さらに、各組換え抗原を最近開発された蛍光マイクロピーズ法(FMA)に用いたところ、FMA法はELISA法と同等以上の感度を示し、さらに各ウイルスに対する抗体を特異的に識別しつつ、数μlの微量血清さえあれば複数検査項目を同時に測定可能であることが明らかになった。
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